(開会の挨拶は日本将棋連盟専務理事の青野照市九段。青野九段は静岡県の焼津市の出身)
「皆さまこんばんは。日本将棋連盟の青野でございます。王将戦もいよいよ第6局ということで、ここで決着がつくのか、挑戦者が勝ってもう一局、最終局に持ち込むのか、素晴らしい対局がこの河津にやってまいりました。私もこの地元の棋士で、あまり帰ってきませんが伊東市民でして、こちらの氏子でやっています鳥精進酒精進(注・12月18日から12月23日の間、鳥・卵・酒を口にしない風習)を手帳につけまして守ろうかと思っております。
王将戦は64期になりまして、スポーツニッポン新聞社さま、毎日新聞社さまが共催で開催していただいております。今回はどちらが勝つのか、全国のファンが固唾を呑んで見守っていると思います。河津は本当にいいところで、温泉もあります。お二人には全国に王将戦を発信していただくと同時に、この河津町も発信していただければと思います。明日から2日間、一人でも多くの方に来ていただくとともに、紙面はもちろん、ドワンゴさん、携帯中継、いろいろなメディアで中継をいたしますので、地元をアピールしていただく機会になると思います」
(河津町 相馬宏行 町長)
「河津町長の相馬でございます。この度は伝統ある王将戦の第64期七番勝負第6局を、当河津町で渡辺明王将、郷田真隆挑戦者をお招きしまして開催できますこと、そしてまた伝統ある今井荘で開催できますことを、河津町民を代表しまして、心から歓迎申し上げる次第でございます。
昨年の3月26・27日、王将戦の第7局が当今井荘で開催されまして、渡辺王将とは前夜祭で同伴させていただきました。私にとりましては雲上の方とお話をさせていただいたということで、生涯忘れることのできない思い出になっております。今年は第6局を迎えるということで、お二人には河津町の、伊豆の幸を味わっていただき、河津の名湯に浸かっていただき、英気を養って明日からの対局に臨んでいただければと思います。明日のお二人のご健闘を心からご祈念申し上げます」
(河津町商工会 飯田正臣 会長)
「本日来賓の挨拶ということで、不意打ちをくらったような感じで、何を喋ればよいのか。ただ、私は将棋が大好きです。今日は青野先生がいらっしゃいますけども、青野先生の師匠の廣津先生(故・廣津久雄九段)という方が私の父、教育長の父の将棋友達でありまして、いつも賀茂郡のほうへと来ると、家へ立ち寄ってくれました。その面影がすごく懐かしいなと。そして青野先生、もっとずっと若かったです。
将棋は見るのが大好きで、どういう勝負になるのか楽しみにしております。第7局までいくのか、第6局で終わるのか、いい勝負をこの今井浜でしていただいて、ぜひとも宣伝をしていただければと思います」
(書き起こし・文、撮影・吟)