里見女流名人の辛抱
図は84手目△6三銀まで。真田八段が予想したように、後手の攻めに先手玉は倒れませんでした。伊藤女流三段は受け止めて、後手の攻めが甘くなったところで反撃に出ました。すると、里見女流名人は拠点だった5六の垂れ歩を△5七歩成と成り捨てたり、貴重な持ち駒を△6三銀と打ったりして辛抱を重ねました。控え室では「鬼辛抱」の声も。
駒得で攻めているため伊藤女流三段が優勢と見られています。手段も多いため、方針を決めて進めたいところです。
(銀杏)
(立会人の真田八段とオンライン解説の木村九段。二人は千葉県出身の共通点がある。真田八段は八千代市、木村九段は四街道市出身。奨励会入会はともに1985年、真田八段が1学年上)