終局直後
(1勝を返した里見女流名人)
――序盤はゴキゲン中飛車の銀対抗になりました。
里見「やってみたい作戦でしたが、本譜の順(先手の9筋の仕掛け)はあまり想定していなかったので、実戦の中で一手一手考えながら指していました。昼食休憩のあたりはそんなにいいとは思っていませんでした。難しいと思っていました」
――よくなったのはどのあたりですか。
里見「5五の地点で総交換になったところで、少し指しやすいと思いました。△6六歩(56手目)と打てたところは、自玉を気にせず攻めることができるので、(後手が)よいのかなと思いました」
――カド番でしたが、本局はどのような気持ちで臨みましたか。
里見「盤上でできることだけを考えて臨みました。また、カド番で指したことがあまりないので、いかに力を出すかという点でいい経験になると思いました。最後の最後まで気を引き締めて指せたと思います。第1局は時間を使わなすぎて、第2局は逆に時間を使いすぎたので、その点も気をつけました」
――第4局に向けての抱負を聞かせてください。
里見「あと1週間あるので、自分のできることをやって対局の日を迎えたいと思います」
――序盤はいかがでしたか。控室では△4二金(28手目)に▲3七桂を検討していたのですが。
上田「それも考えましたが、本譜の順でいこうと思って。桂を跳ねたほうがよかったですかね」
――昼食休憩のあたりはどうですか。
上田「△5五銀(48手目)と出られて、そこでひとつ大きな落としがありました。その手前でよく考えないといけませんでした。本譜も粘る順があればよかったのですが、一気に崩れてしまいました」
――第4局に向けての抱負を聞かせてください。
上田「あまり意識することなく、自分の力を出せるように頑張ります」