湯原小学校訪問
対局翌日、里見香奈女流名人・中村真梨花女流二段をはじめとする棋士一同が湯原小学校を訪ねました。今回で4度目となります。
(真庭市立湯原小学校。湯原の地は今日も雪が舞っていた)
この訪問のために歓迎の装飾が施された音楽室には、大勢の児童が集まっていました。
(前列左から里見香奈女流名人、中村真梨花女流二段。後列左から伊藤果七段、東和男七段、伊藤明日香女流初段、室谷由紀女流初段、村田智穂女流二段)
簡単に各棋士の紹介が行われた後、まずは村田智穂女流二段が司会進行役となって両対局者が児童から募集された質問に答えていきます。
児童達は真剣にその言葉に耳を傾けていました。
(里見香奈女流名人)
(中村真梨花女流二段)
○将棋を始めたキッカケは何ですか。
里見「子供の頃から父や兄と将棋を指していました。男の子に負けた時は、次は負けたくないという気持ちになりました」
中村「子供の頃からボードゲームが大好きで、その中で将棋も覚えました。負けると悔しいなと特に思えたのが将棋でした」
○将棋の勉強はどうやってしていますか。
里見「苦手と感じる部分を鍛えます。それがうまくいかないときは、一旦得意分野の勉強に移ることもします」
中村「小学4年生から将棋センターに通うようになりました。今は主に勉強会で指すことです」
○得意科目や苦手科目はありましたか。
里見「国語は苦手で、歴史みたいな暗記が必要な科目は得意でした」
中村「本を読むのがすごく好きでした。苦手な科目は真ん中ぐらいの成績だったと思います」
○将棋で諦めかけたことはありますか。
里見「あるけど、やっぱり将棋が大好きなので諦めずに進んでます。大一番で負けた時とか、周りに支えていただいているという感謝の気持ちを思い出します。あと、友達と遊ぶなどしてリフレッシュもします」
中村「中学時代に2年間ぐらいなかなか勝てない時期がありました。でも将棋が好きなので続けてこられました」
【児童へのエール】
里見「興味を持ったことにチャレンジしてみてください。人生一度きりなので、楽しいと思える人生を歩んでほしいなと思います」
中村「私は子供の頃に将棋をお仕事にしたいと考えました。でも中学時代によく負けてしまう時期もありました。こういうとき、どういう気持ちで夢を目指していたかを再確認するのが大事です」
(校庭は真っ白)
次は4度目の訪問にして初となる「将棋体験教室」です。
(児童8名が代表して直接手ほどきを受け、他の児童は大盤を見ながら話を聞く。今回参加した4~6年生のほぼ全員が駒の動かし方を知っている)
ここからは伊藤明日香女流初段・室谷由紀女流初段、そして伊藤果七段・東和男七段も加わります。
駒の正しい並べ方、挨拶の仕方、駒の片付け方の3つをテーマに授業が行われました。
(王と玉の違いは知っていますか?)
(児童に手ほどきする里見女流名人)
(女の子とことばを交わす中村女流二段)
(駒の並べ方を教えてもらう)
(伊藤七段が登場。『伊藤先生』が教えてくれるのはもちろん……)
(『伊藤流』でした)
(みんなで「よろしくお願いします」「負けました」「ありがとうございました」)
(駒を数えながら片づける)
(3×6=18)
最後に小学校への記念品の贈呈、棋士達への花束の贈呈、そしてみんなで記念撮影をして小学校をあとにしました。
(里見女流名人から記念品の贈呈)
(花束贈呈)
(他の棋士には、4年生全員で折った折り紙の花束がプレゼントされた)
(折り紙の花束)
(児童代表のお礼のあいさつ)
(湯原小学校の皆さん、ありがとうございました!)
なお、本記事における児童の写真掲載については小学校のご了承をいただいております。
(レポート:虹、写真:翔)