2018年3月15日 (木)

終局直後

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―― 序盤の作戦については。

久保 どんな変化になるかなと思ったのですが。馬は作られるのですが、駒の効率で勝負しようと。

―― 封じ手のあたりは?

久保 攻めてこられる展開を想定していたので。

―― 本日の昼、▲3五歩と突かれたところは。

久保 決戦になるなと、こちらは金を取れるのですが、飛車と角を使われてしまうので、何ともいえないところですね。

―― 形勢がよくなったと思ったのは?

久保 △4一歩(100手目)と底歩を打ったところですね。

―― そのあとは危なげなく?

久保 こちらも玉頭にキズがあるので、そんなに簡単ではないなと。

―― 勝ちを確信されたのは?

久保 先手玉が詰む形になって、勝ちになったかなと。

―― シリーズは防衛ということになりました。

久保 負けた将棋に関しても、納得のいく将棋が指せたと思います。

―― そういう意味では内容的には満足のいくシリーズでしたか?

久保 第1局は不甲斐ない将棋でしたが、2局目以降はいい将棋が指せたなと。

―― 感情としては?

久保 対局が続いていたので、ホッとしています。

―― 昨年から20代のタイトル保持者が出てきて、40代の久保さんとしては?
久保 若手が台頭してきていますので、流れに飲み込まれないようにと思っていました。

―― 振り飛車にとって、厳しい時代という声もありますが?

久保 振り飛車党がいなくなるとつまらないと思うので、できるところまでは。

―― 王将位通算4期で、王将戦の歴史では、4位タイになりました。

久保 (保持していた)間が途切れていたので。昨年から続けて、来年も指せるというのは、うれしいですね。

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―― 序盤の作戦から、馬を作るところあたりまでは、作戦通りですか?

豊島 そうですね。馬を作る変化もあるかなと。

―― 封じ手のあたりは?

豊島 難しいかなと。

―― ほかにも封じ手の候補があったと思うのですが、▲7七銀右は第一感の手でしょうか?

豊島 ▲3五歩か▲7七銀右かと。読んでいくうちに、▲3五歩は自信がなくなったので。本譜はいい勝負かなと。

―― 午前中は穴熊に囲うような感じでしたが?

豊島 △5五銀だったので、穴熊にも囲いにくいかなと。

―― ▲3五歩と突いたときは難しいと?

豊島 はい。難しいと思っていました。▲5六歩と突いた手がどうだったか。あとは▲8五歩と突いたのが、自爆だったかなと。もうちょっと辛抱すれば、苦しいながらも、勝ち味があったと思います。

―― 今期のシリーズは残念な結果になりましたが。

豊島 結果もよくなかったですが、内容もいまいちだったと思います。

―― 相振り飛車を多用されたり、いろいろ振り飛車対策を考えてきたと思うのですが。

豊島 (相振り飛車は)自分のよさが出るかなと思ったのですが。でも結果的にあまりうまくいきませんでした。

―― 今期、惜しかった将棋というか。

豊島 一方的に負けることが多かったので、内容的には……。序盤から中盤にかけて悪くなって、あまり惜しい将棋はなかったですね。

―― 20代のタイトルホルダーが出てきています。そういった意味で獲得したかったということは?

豊島 あまり焦りすぎないようにして、これからも頑張りたいと思います。

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