2015年1月29日 (木)

佐藤秀七段に聞く

佐藤秀司七段に1日目の将棋を振り返ってもらいました。

―第3局で初めて相矢倉になりました。
佐藤秀 角換わり7割、矢倉3割の予想でしたが、矢倉になって少しほっとしたところもあります。3局続けて角換わりになると、そのまま角換わりシリーズになったかもしれない。矢倉も見れることができてうれしいです。

―33手目▲4六銀に△4五歩と突く形になりました。
佐藤秀 ▲4六銀に△5三銀▲3七桂は後手が専守防衛で指すことになります。▲4六銀△4五歩は最近増えている指し方ですね。矢倉戦になれば予想される作戦のひとつでした。42手目△4四銀左は郷田九段の新機軸です。対して渡辺王将はいつでも▲4五歩と銀を追えたのですが、そうはしなかった。このあたりは王将の余裕を感じます。4五の位を取らせても指せると。

―郷田九段は封じ手に時間をかけました。
佐藤秀 相当先まで読んでいるはずです。詰む詰まないの変化まで視野に入れているでしょう。明日はすぐに戦いになるような気がします。また、戦いになれば後手もまずまずやれると思います。右桂を8五に跳ねているのが大きいです。