2026年1月10日 (土)

前夜祭(6)

両対局者は明日の対局に備えて退室。その後は関係棋士が本シリーズを展望しました。

20260110a7v00938(左から貞升南女流二段、神谷広志八段、勝又清和七段)

20260110a7308610(立会人を務める神谷八段)

20260110a7308643(大盤解説を務める勝又七段)

20260110a7308636(大盤解説の聞き手を務める貞升女流二段)


勝又 前期の第5局で初めて藤井王将が後手番で雁木を指して戦法の幅を広げてきたなという印象です。


貞升 戦法の幅が広がったので、今期の王将戦は対策を練るのは大変ではないかと思うのですが。


神谷 明日からの対局に関して言うと、僕の勝手な予想では、永瀬九段は後手番を望んでいるんじゃないかと。藤井王将が後手番でいろいろ指されるようになったんで、何がやってくるか分からないと。だけど、藤井王将が先手のときはほぼ角換わり腰掛け銀ですから、むしろ後手のほうが対策が立てやすいんじゃないかと。


勝又 私も同意見で。後手番の方が対策を練りやすいんですよね。藤井王座はずーっと先手番だと角換わり腰掛け銀を指してきて、5年近く先手番で角換わり以外指してないんです。
ただ、藤井王将の後手番で雁木を指すようになりました。雁木模様の出だしは6局くらい指して全部勝っているんですが、そのうち4局くらいが対永瀬九段戦なんですよ。だから先手のときのほうが、藤井王将が作戦を受けて立つことも考えなきゃいけないし、雁木対策も考えなきゃいけないから、むしろ自分が後手のほうがやりやすいと思っているんじゃないかなと。


貞升 明日は第1局で振り駒が行われます。


勝又 藤井王将が後手で何を指すか、永瀬九段が先行したときに逃げきれるかどうか。永瀬九段って、2025年度は藤井戦が3勝10敗なのに年度間の勝率は7割なんです。藤井王将以外には8割7分くらい勝ってるんですね。


神谷 藤井王将は伊藤匠二冠に敗れたときは五番勝負で1勝2敗で負け越していました。永瀬九段としては、3局目までにリードすることが絶対条件に近いと思うんです。3局目を終えたときに2勝1敗に近づけることを重要視していると思います。


(書き起こし=銀杏)