両対局者が、明日の対局に向けての抱負を語りました。
「皆さまこんばんは。明日から第5局になりますが、しっかりといい将棋を指したいなと思っております。さんべ荘は、初めて王将戦に挑戦したとき(2008年、第57期)に対局させてもらい、それから10年近く経つんだなという思いです。そのときのご縁がありまして、プライベートでも何度かこちらに来ていますが、家族で近くに魚釣りに行って1匹も釣れなかったり、そのあとつかみ取りもあったのですが、それも1匹も取れなかったりで(笑)娘たちもすごくいい経験をさせてもらいました。こちらのさんべ荘に私と羽生(善治竜王)さんの写真が飾ってありますが、それを娘が発見しまして『似た人がいる』と(笑)。それ以来、プロ棋士だけの研究会で訪れたりして、そういう意味では自分の中でホームと言ってもいい場所なので、20年先、30年先の棋士が見たときに『これはすごい』と言われるような、いい棋譜を残せるように頑張りたいと思います」
(豊島将之八段のあいさつ)
「皆さまこんばんは。私は今回初めてさんべ荘さんに来させていただいたのですが、先ほど対局場を検分しまして、非常に趣のある落ち着いた場所で、集中して対局できると感じました。また温泉やこれからのお食事も楽しみにしています。ここまで1勝3敗と苦しい展開になっていますが、どのような展開になっても自分のベストを、全力を尽くすことが大切ではないかと思っています。厳しい日程が続いていますが、昨年10月ぐらいから忙しい状況下で指していて、体が馴染んできたと言いますか、対局したあとも疲れなくなってきましたので、明日からは全力でいい将棋を指せるのではないかと思っています。関係者の皆さま、地元の皆さまには3日間お世話になります。よろしくお願いします」
(文章書き起こし=夏芽記者、撮影=武蔵)