12時頃の局面 11時頃、豊島八段は△3四歩(上図)と銀取りに歩を打ちました。この歩には、△6四銀▲6二竜△同玉となったとき、▲3四飛の両取りを消した意味が考えられます。以下、(1)▲3四同銀なら△3五歩▲4五角△4四歩で角を追う狙いが、(2)▲4六銀なら、どこかで▲3四桂と王手銀取りに打つ手がなくなるので、△4二玉と上がりやすくなります。11時50分頃、久保王将は52分の考慮で、▲4六銀と引きます。それを見た豊島八段はあまり時間を使うことなく、△4二玉と移動しました。下図の局面で12時を迎えています。