(郷田真隆王将は3連敗後の2連勝)
――21手目▲3五歩の新手は以前から温めていたのでしょうか。
郷田「最近、考えていた手でした」
――封じ手の局面はどのように考えていましたか。
郷田「△6二角(封じ手)で手がないということがわかっていなかった。もう少し何とかなるかと思っていたのですが……。33手目▲3六歩は苦しめの手なんですけど、せめて銀を中央に使える味を残そうということで」
――結果的に▲3六歩が生きましたか。
郷田「そうですね、その前を思えば少しは」
――どこでよくなったと感じましたか。
郷田「銀桂交換して、と金ができて、飛車が安定したので、そこはやれるような気がしました(55手目▲2一歩成から63手目▲2六飛のあたり)。ただ、決めるとなると先は長い。わからないまま指していました。勝ちだと思ったのは、詰みが見えたところです」
――第6局に向けての抱負を聞かせてください。
郷田「ベストを尽くして指すだけです」
(敗れた久保利明九段)
――21手目▲3五歩の対応はいかがでしたか。
久保「いろいろありそうなところでしたが、本譜がいちばん大駒を使えそうなイメージがありました」
――封じ手のあたりはどのように考えていましたか。
久保「少し模様がいいのかなと思っていましたが、相変わらず手が広いので、ちょっとわからなかったです」
――その後の展開はいかがでしたか。
久保「37手目▲6七銀でやる手がわからなくなりました。もしかしたら(34手目△6五銀で)歩を取ったのがよくなかったかもしれませんが、ほかの手もわからなくて。△2六歩と▲2四歩(42手目と43手目)の打ち合いはよくなかったと思います。3五銀を取れても、と金を作られてしまうので」
――第6局に向けての抱負を聞かせてください。
久保「仕切り直して頑張りたいと思います」