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2014年1月18日 (土)

前夜祭(1)

18時半より、出雲市「ニューウェルシティ出雲」で前夜祭が行われました。

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(開会直前の会場。この後、空席がなくなるほどの大賑わいになった)

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<主催社挨拶>

浜田昭文 報知新聞社常務取締役 大阪本社代表

今年で第40期と節目の年を迎えた女流名人位戦ですが、出雲の皆さんにとって、熱い、熱いときがやってまいりました。里見さんが出雲で第1局を戦うのは4年連続です。我々におきましても関係者のみなさまに感謝しております。
挑戦者の中村さんは過去に2度苦杯をなめていますが、今回は「3度目の正直」となるかもしれません。力の限りを尽くして、女流名人に挑戦してください。
思い返せば、昨年(第39期)はすさまじいシリーズで、大阪での最終局では将棋にそれほど詳しくない人間でも大一番に鳥肌が立つような思いになりました。第40期も後の語り草になるような熱い戦いを期待しています。

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島朗 公益社団法人日本将棋連盟 常務理事(九段)

女流の第一人者を決める戦いとして、この女流名人位戦を長く支えていただいている関係者のみなさまに心より感謝申し上げます。
地元をすごく大事にされる里見さんが今回また出雲で対局を行うことになりました。この1年は里見さんにとって非常に成長した1年といえると思います。奨励会では三段に昇段し、女流棋戦でも自身の実力を伸ばしながらも、結果的には女流全体のレベルを引き上げたと言ってもいいぐらい拮抗した戦いが多く見られた年でした。おそらく里見さんは一番疲れた1年だったのではないでしょうか。
そして今回の挑戦者は中村真梨花さん。人柄と将棋は比例するのかどうかという話がよく出ますが、挑戦者の真梨花さんはあれほど丁寧なお人柄で、将棋は結構攻撃的なんですね。これほどギャップのある人は見たことがありません。今回は里見さんの地元で戦いますが、3時間という長い持ち時間で第一人者の里見さんと将棋を指すということで、真梨花さんは楽しくてしょうがないのではないでしょうか。明日は存分に力を出し切って、緊張しながらもいい将棋を指して、いい五番勝負にしてくれるのではないかと期待しています。

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長岡秀人 出雲市長

みなさん、ばんじまして。(*島根県の方言で、夕方に使われるあいさつ)
今年もまた、4年連続でこの第1局を出雲で行えるということで、関係者のみなさまにあらためて感謝申し上げます。
実は里見さんが最初に女流名人のタイトルを取られたときに、今後タイトルを防衛している限り第1局は出雲で開催する、と言っております。出雲で第1局が行えるのは里見さんのおかげです。明日の勝負は女流棋界にとって記録に残る勝負となることを期待しています。
中村さん、出雲へようこそ。出雲というところは国を譲るくらい広い心を持っております。ですが、勝負を譲るわけにはいきません(一同笑)。
昨年は60年ぶりの大遷宮がありました。昨年の里見さんの活躍もそのパワーをもらってるのではないでしょうか。あんまり言うと公正な立場でなくなってしまいますのでほどほどにしておきます。
今日の前夜祭がお二人の気持ちがさらに高まるように、そしてそれでいて和やかな前夜祭となることを祈念いたしまして挨拶と代えさせていただきます。

(書き起こし…若葉記者、写真…翔)

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