2024年2月

2024年2月 8日 (木)

20240208_57_2対局再開後の一手は▲1六飛(第1図)でした。リーチの長い大駒を、狭い場所に打つのは気がつきにくい筋です。部分的には中村修九段が示していた手ですが、後手は▲1六飛に備えて△1四歩(48手目)と突いていた背景があります。20240208_65局面が進んで第2図。藤井王将は先んじて敵陣に飛車を打ち込み、具体的な戦果を求めにいきました。次は▲3二歩成△同金▲2一飛成が狙いです。

20240208a7300273(藤井王将が指した▲1六飛は57分の長考だった)

20240208_56_312時30分、この局面で藤井王将が39分使って2日目の昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲藤井5時間22分、△菅井5時間37分。昼食メニューは藤井王将が「ラム肉の炭火焼き(甘辛酸の3種のソース・ボルシチ・ライ麦パン・野菜のピクルス) 、菅井八段が1日目と同じく「かじか出汁のラーメン(自家製麺・柔豚チャーシュー)、行者にんにくミニチャーハン、猪餃子」です。対局は13時30分に再開されます。

20240208a7300218_3 (藤井王将のメニュー)

20240208a7300223(菅井八段のメニュー)

20240208_56図は2六にいた馬を3六に寄せた局面。ここで▲3四飛と馬金両取りをかけて先手有利と見られています。飛車打ち自体は後手も織り込み済みですが、以下△3三飛▲3六飛△同飛▲4五銀で後手の飛車が狭い格好になります。

11時から「たましんRISURUホール(立川市市民会館)」で大盤解説会が開演しました。

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20240208a7300169(戸辺七段。戦型が得意の力戦振り飛車ということもあり、解説にも熱が入る)

20240208a7300174(貞升女流二段。対局1日目も動画配信サイトで聞き手を務めていた)

封じ手を確認した中村修九段が「封じ手は△4二飛成です」と読み上げましたが、正しくは「△4八飛成」でした。菅井八段は少し驚いた様子で封じ手用紙のほうに目を向けると、中村修九段は苦笑しつつ言い間違いを訂正しました。

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20240208a7300104(封じ手の△4八飛成を着手する菅井八段)

20240208a7300115(2日目の対局が始まった)