1図は藤井竜王が△4三銀と雁木に構えた手に対して、渡辺王将が▲3五歩と仕掛けました。本局は昨年の7月3日に行われた第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局と同じ進行をたどっていました。
2図から前例は▲6六銀でしたが、本局は▲8八銀を選びました。当時、渡辺王将は「▲8八銀もありますけど手詰まりになるので。それも一局ですが」とコメントしています。本局は▲8八銀以下、△4一玉▲2四歩△同歩▲同角△2三歩▲4六角△6五桂▲3七桂△7五飛▲6八金右△3三桂▲3六銀△3四銀(3図)が実戦の進行です。
3図以下は▲3五歩△4三銀▲5八金△7二飛と進んでいます。