図は10時30分ごろの局面。久保王将が△1二飛と回ったところで、阿部隆立会人は「先手にとって踏ん張りどころを迎えていまして、普通の手では悪くなりそうです。均衡を保つ順があればおそらく1つで、それを発見できるかどうか」と解説しました。
やがて、豊島八段は▲1九歩(下図)と香底に歩を打つ異筋の一着で対抗しました。阿部隆立会人をはじめとする検討陣は驚きの声を上げており、Twitter解説では杉本昌七段が「すごい手がでました。非常に気持ちの入った一手です」と述べました。そして具体的な意味としては、△1七香成▲同香△同角成▲同金△同飛成に▲1八香で竜を詰ます狙いと解説しています。
(2日目朝、1日目の指し手を並べる豊島八段の白い手)