佐渡での王将戦対局は3回目。1回目は9年前、2回目は8年前に、いずれも佐渡市「ホテル大佐渡」で行われました。「ホテル大佐渡」は佐渡市の西側の相川地区にあります。本局が行われている両津は佐渡の東側です。
8年前の第56期七番勝負第7局は、羽生善治王将と佐藤康光棋聖(肩書はいずれも当時)で指されました。羽生王将は永世王将、佐藤棋聖は二冠王がかかっていました。
記者(銀杏)も対局取材で訪れました。戦型は当時佐藤棋聖が指し始めたダイレクト向かい飛車。羽生王将の端攻めを佐藤棋聖は軽視し、形勢が少しずつ傾きました。羽生王将が押し切って王将防衛。羽生王将は永世王将の資格を得ました。
対局前日、船酔いするリスクがあるにもかかわらず、佐渡へ向かうジェットフォイルの中で本を読んでいた羽生王将が印象に残っています。
開始日時:2007/03/19 10:00
終了日時:2007/03/20 18:52
棋戦:第56期王将戦七番勝負第7局
持ち時間:各8時間
消費時間:111▲464△479
場所:新潟県佐渡市「ホテル大佐渡」
先手:羽生善治王将
後手:佐藤康光棋聖
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △9四歩 ▲9六歩 △1四歩
▲2五歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲4八銀 △3三銀
▲6八玉 △2二飛 ▲7八玉 △6二玉 ▲6五角 △7四歩
▲同 角 △7二銀 ▲5六角 △5二金左 ▲3六歩 △5四歩
▲6六歩 △5五角 ▲3七銀 △6六角 ▲4六銀 △7一玉
▲7七銀 △8四角 ▲8八玉 △4四歩 ▲5八金右 △4三金
▲6八金寄 △7三角 ▲7八金上 △4五歩 ▲同 角 △4四銀
▲6七角 △4五歩 ▲3七銀 △3三桂 ▲7五歩 △5二金
▲7四歩 △8二角 ▲9五歩 △同 歩 ▲9四歩 △6二玉
▲9三歩成 △同 桂 ▲9四歩 △5五銀 ▲9三歩成 △同 香
▲3五歩 △同 歩 ▲2六飛 △2一飛 ▲8五桂 △6四銀
▲8六飛 △2五桂 ▲2六銀 △6五銀 ▲7三歩成 △同 銀
▲9三桂成 △同 角 ▲8三飛成 △8二銀 ▲8五龍 △7六歩
▲6五龍 △7七歩成 ▲同金直 △7六歩 ▲同 金 △9六桂
▲同 香 △同 歩 ▲5六桂 △5五銀 ▲9四歩 △8四角
▲2五銀 △5六銀 ▲同 龍 △5五香 ▲4五龍 △5七香成
▲4四香 △同 金 ▲同 龍 △9七歩成 ▲同 桂 △9六桂
▲7七玉 △7一飛 ▲5七金 △同角成 ▲5三銀 △同 金
▲同 龍 △同 玉 ▲6五桂
まで111手で先手の勝ち
(感想戦の様子。立会人は佐藤義則八段。副立会人は真田圭一七段。記録係を務めたのは、現在三段リーグ編入試験を受験している天野貴元さん。最終局とあって、当時の日本将棋連盟副会長の中原誠十六世名人も現地を訪れた)