2014年1月

2014年1月28日 (火)

検分は17時頃に行われました。

Dsc_0228_2 (先に入室したのは羽生三冠)

Dsc_0233 (久保九段が「記録係の机が遠いのでは」と指摘。盤の方へ机が寄せられた)

Dsc_0234 (そのあとに入室した渡辺明王将)

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Dsc_0239(盤は「ホテル花月園」、駒は日本将棋連盟のもの。「問題なし」とされ、すんなり決まった) 

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Dsc_0246_2 (青野九段から「座布団は大丈夫ですか?連盟から持ってきたものもありますが」と声がかけられた。渡辺明王将は「そういえば少し厚いような気がする」と答える)

Dsc_0248 (結局、座布団は日本将棋連盟のものへ。羽生三冠も了承した)

Dsc_0249 (検分終了)

Dsc_0251(主催紙カメラマンの要望に応じて握手) 

Dsc_0258 (検分終了後、ホテル所蔵の駒に変えることが提案された。「両対局者ともに了承した」とのこと)

Dsc_0259 (駒師は宮松影水。源兵衛清安書の盛上駒だ)

第63期王将戦七番勝負第3局は1月29・30日に神奈川県足柄下郡箱根町「ホテル花月園」で行われます。

渡辺明王将の2連勝で迎えた一番。渡辺明王将が3連勝で防衛に王手をかけるのか。それとも羽生善治三冠が初勝利を挙げるのか。注目の一番は、渡辺明王将の先手です。

本局の立会人は久保利明九段、副立会人は飯塚祐紀七段、記録係は田中悠一四段。

ニコニコ生放送の解説を担当するのは、1日目が先崎学八段と安食総子女流初段。2日目が広瀬章人七段と藤田綾女流初段です。

本局のインターネット中継は棋譜・コメント入力を文記者、ブログを紋蛇が担当します。よろしくお願いいたします。

2014年1月24日 (金)

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■渡辺王将
―― 1日目からあまり前例のない展開になりましたが、進行をどのように見ていましたか。
渡辺 ▲2五銀(27手目)が通っちゃったので、ちょっと用意が不足していた感じが……。
―― 歩損ですが、形勢は。
渡辺 そうですね、その予定で△8三銀(24手目)とやってなかったので、ちょっと。いきなり▲2五銀を通しているようでは、と思いました。
―― 2日目になりまして、封じ手は予想されていましたか。
渡辺 うーん。手が広いところなので、いろいろな手があるかなと思いました。
―― その後は一転駒組みになりましたが。
渡辺 序盤で失敗したと思ったので、息長く指してチャンスがあればとは思っていました。
―― 昼食休憩再開後に△9五歩(58手目)と仕掛けましたが、ある程度成算はあったのでしょうか。
渡辺 忙しい意味があったので。わからなかったですけど、攻めてみようと思いました。
―― 効果があったというか、これで優勢に立たれたということでしょうか。
渡辺 そうですね。攻めがうまくいっているような気はしてたんですが、ただ入玉含みになったので。なかなかはっきりしなかったですね。
―― 勝ちになったと思った局面は。
渡辺 △5五角(106手目)で桂馬を外す手がぴったりのような気がして。残っているかなと思いました。
―― これで2連勝となったわけですが、第3局以降はどうでしょうか。
渡辺 そうですね、持続できるようにがんばりたいと思います。

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■羽生三冠
―― 1日目を終えていかがでしたか。
羽生 歩得したんですけど、結局でもその歩得を返さないと角が使えないので。はっきりしない将棋なのかなあ、と思っていました。
―― 封じ手は18時ちょうどに指されましたが、ある程度決めていた?
羽生 角を使わないと駒がよくないかなと思いましたので。でも、その後の構想に問題があったような気がしましたね。
―― たとえばどのような?
羽生 ▲7五歩(53手目)は間違いなくおかしかったと思います。何か違う……単に▲5六歩くらいで。それでどうなるかわからないですけど、でもそういうふうに指すべきでした。
―― 端攻めはある程度覚悟されていたと思うんですけども。
羽生 いやあ(笑)、もう全然ダメだと思いました。ええ、ええ。
―― これで連敗になったのですが、第3局以降については。
羽生 気を新たに臨みたいと思います。

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106

渡辺王将は△5五角(図)と桂を取って自玉の詰めろを解消した。図で▲同歩は△7七飛成▲同金△5六歩以下先手玉は詰み。▲6五銀も△7七飛成▲同金△4五桂からやはり詰みだ。ニコニコ生放送の郷田九段は「ようやく後手が勝ちになりました」とコメントした。

101

18時3分、羽生三冠は▲5四銀(図)と攻防に利く銀を打った。この瞬間は後手玉に▲4三桂不成△同玉▲3二銀以下の詰めろがかかっている。後手は△6六金▲同玉といったん玉を6六の地点に呼ぶことで、桂を金縛りにできる(後手角が間接的に先手玉をにらんでいる)。その局面で寄せがあるかどうか。後手も一手誤るとすぐに形勢が入れ替わりそうだ。
1日目の封じ手時刻の18時を過ぎ、外はすっかり暗くなっている。18時7分、渡辺王将が頭を抱えるように手をやる様子がモニタに映った。読み切れていなければ焦っても不思議ではない局面だが。△6六金と角を取るほかにも△5五角と桂を外す手もある。どう手を組み合わせていくか。

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