【開会のあいさつ】
(朝比奈社長の地元は掛川でゆかりがある)
「掛川での王将戦対局は4年連続になります。最初は第3局、次に第2局、昨年と今年は第1局。掛川が将棋界の中でしめる位置が段々高くなったことをうれしく思います。立会人の青野九段によると黄金世代に対する若手世代の世代対決とのことです。ファンの皆さんも非常に注目されていると思います。米長邦雄前会長が12月18日に亡くなられ、谷川新会長が就任された。本局は谷川新体制初のタイトル戦です。ますます発展することを祈念しています」
「春の訪れがすぐそこに来ています。年末に悲しい知らせに接しました。ご冥福を祈りたいと思います。佐藤王将は棋士会の会長として弔辞を述べられました。悪いような形勢でも最後は逆転すると、終盤力を分析しています。私もこの一年米長さんの姿を思い浮かべて原点に返って迫力をもって前に進みたいと考えています。王将戦第1局はその佐藤さんと挑戦者決定リーグを圧倒的な力で勝ち上がってきた渡辺竜王の戦いです。新生谷川丸の船出を飾るにふさわしい一局になると期待しています」
「昨年は40代棋士の活躍が目立ちました。3つから6つに増えて時計の針を元に戻した一年だったと思います。その中で渡辺竜王は20代のタイトルホルダーとして孤軍奮闘し、棋王戦の挑戦者にもなりダブルタイトル戦です。20代棋士が新しい時代を築くのか1年を占うタイトル戦です。合理的な渡辺竜王、佐藤王将はロマンがある、大胆な構想を見せます。今年はいろいろな戦型が見られるのではないでしょうか」