ABEMA中継
本局はABEMAで動画中継されます。
スタジオ解説は中村修九段、長谷部浩平四段、聞き手は渡部愛女流三段、塚田恵梨花女流初段です。
マルチアングル放送は現地から三浦弘行九段、糸谷哲郎八段、野原未蘭女流初段がお送りします。
関係者食事会(2)
(藤井叡王)
「皆様、こんばんは。今期の第2局は前期の第4局に続きまして、名古屋東急ホテル様で開催していただき、再び地元の名古屋でのタイトル戦の対局の機会をいただけたことを大変うれしく思います。明日もまた、大盤解説会を開催していただけるとのことで、地元のファンの方に見ていただける機会を大変楽しみにしております。ファンの方の期待に応えられるような対局になるよう、全力を尽くします」
(出口六段)
「皆様、こんばんは。出口若武です。第1局は負けてしまったんですけど、第2局は巻き返しを図って熱戦を指せるように頑張っていきたいと思います。私は名古屋対局は今回が初めてなのですが、これからは増えていくのではないかと思っています。どうぞよろしくお願いいたします」
(久保九段)
「明日の五番勝負第2局の成功、また皆様のご活躍を祈念いたします」
(杉本昌隆・将棋連盟常務理事)
「名古屋生まれ、名古屋育ちの杉本です。明日から第2局、若い二人の対局ということで、盛り上がりが期待できるのではないかと思います。また、明日は大盤解説があるということで、そちらも楽しみにしております」
(書き起こし=潤、撮影=紋蛇)
関係者食事会(1)
「名古屋東急ホテル」において、関係者による食事会が行われました。挨拶の模様をお伝えします。
(富永寿哉・不二家常務取締役)
「明日の対局でも10時と15時に不二家の洋菓子をおやつに提供させていただきますので、対局で疲れた頭脳をリフレッシュしていただければと思います。若いお二人のご活躍がより広い注目を集め、また、多くの人々に励まし、あるいは引きつけるということになっていると思います。お二人には是非、叡王戦の歴史に新たな1ページを加える戦いを期待しております」
(佐藤康光・日本将棋連盟会長)
「フレッシュなお二人による五番勝負が実現しまして、第1局を見ても新時代の将棋だったように思います。ゴールデンウイークを挟んで仕切り直しとなる第2局、両対局者におかれましては、全力を出しきって素晴らしい内容の棋譜を残していただければと思います」
藤野英人・レオスキャピタルワークス株式会社 代表取締役会長兼社長
「将棋は1対1の二人だけの厳しい世界ですが、それを支えるのはチーム戦だなと感じます。昨年も主催の不二家様、日本将棋連盟様と一緒に全国を回り、みんなで支えているということがスポンサードさせていただいて分かりました。その重みと素晴らしさを胸に刻んで、明日の第2局を見守りたいと思います」
片山明彦・中部電力専務執行役員
「叡王戦も第7期。関係者の皆様の知恵と努力によってより盛り上がって展開しているように思います。明日の第2局が名勝負となることを期待しております」
(書き起こし=潤、撮影=紋蛇)
対局検分
記念撮影
叡王戦第2局は「名古屋東急ホテル」
藤井聡太叡王に出口若武六段が挑戦する、第7期叡王戦五番勝負。第1局は藤井叡王が制しました。第2局は5月15日(日)、愛知県名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われます。
立会人は久保利明九段、記録係は宮嶋健太三段(大野八一雄七段門下)。現地大盤解説会(事前申し込み制のため、当時参加は不可)は稲葉陽八段、室谷由紀女流三段が担当します。
対局開始は9時、昼食休憩は12時から1時間、おやつは10時と15時に出されます。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)、使いきると1手60秒の秒読み。第2局は出口六段が先手です。
中継は棋譜・コメント入力を潤、ブログを紋蛇が担当します。よろしくお願いします。
感想戦
大盤解説会で振り返る
終局直後
■藤井聡太叡王
――両者一分将棋の大熱戦、お疲れさまでした。一局を振り返っていかがでしょうか。
藤井 こちらが序盤から動いていけるかという将棋だったんですけど、中盤で手の組み合わせが難しくて、本譜は少し自信のない展開になってしまったのかなと思って指していました。よくわからなかったんですけど、▲7七香(65手目)と打ったあたりから、こちらの玉が安全になって少しずつ指しやすくなったのかなと思います。
――中盤で長考して▲6五桂(37手目)と跳ねたところは激流の変化も含んでいると思うのですが、成算はどうでしたか。
藤井 ▲2四同飛だと2歩損が残って、9三の桂も△8四歩から△8五桂でさばかれてしまうので、自信がないのかなと思って。本譜か、▲2四歩を入れずに▲6五桂と跳ねるか、うーん、本譜▲2四歩(35手目)と打ってしまうと攻めが細くなるので、あまりよくない変化を選んでしまったかもしれないと思っていました。
――久しぶりの公式戦になりましたが、ブランクはどうだったでしょうか。
藤井 かなり前回の対局から期間があったので、やってみないとわからないところもあるかなと思っていたんですけど、始まってからは普段通り指すことができたのかなと思います。
――序盤から緊迫した展開で、不二家さんのおやつも出ましたが、楽しめたでしょうか。
藤井 10時の段階ですでに戦いが起こっていて、ゆっくりいただくという感じではなかったです。ただ、戦いの合間であっても一つの楽しみ、息抜きとしていただくことができました。
――名古屋で行われる第2局に向けての抱負をお願いします。
藤井 本局は途中少し時間を使ってしまったところがあったと思うので、第2局以降はそのあたりも修正して戦えればと思います。
――先ほどのお話にあった▲7七香(65手目)を一分将棋の前に指したのは巧妙だと思いましたが。
藤井 そのあたりはすでに持ち時間が少なかったので、決断よく指そうと思っていました。
■出口若武六段
――出口さんは一局を振り返っていかがでしょうか。
出口 ちょっと無理気味に動いてしまったかなという印象があって、昼休のあたりは動いてこられるのかなと思ってはいたので。でも考えても代案が浮かばないというか、結局いちばん最初に読んだ筋にいってしまったのが……何かあったかもしれないですね。1歩捨ててきているので、しっかりした手があってもいいのかなと思ってはいたんですけど。考えてもわからなかったので。やっぱりまとめるのが、歩得ですけど手損なので、大変でしたかね。
――途中で△6五飛(40手目)と桂を食いちぎったあたりは。
出口 違う展開を描いていたんですけど、そこで誤算に気づいて、本譜では苦しいかなと思っていたんですけど、いちばん息が長く指せる順が本譜かなと思って。
――かなり首を振りながら指す姿が印象的でした。
出口 (飛車を)引いてしまったら切るしかないので。引いたあたりでちょっと誤算に気づいたというか。
――初のタイトル戦で不二家さんのおやつや食事は楽しめましたか。
出口 環境もよい環境で指させていただきましたし、ご飯も泊まるところも全部ありがたいものだという認識です。将棋のほうをもっとちゃんと指したかったなというのがあるんですけど、慣れない部分がやっぱりあったかなという印象ですね。この2日間を振り返ってみると。ちょっとずつ慣れていかないといけないなと思うところがありましたね。息が長く戦えたというのは……でももう少し内容をよくして次を迎えられたらと思います。