第6期五番勝負第2局 Feed

2021年8月 3日 (火)

Img_7351 大盤解説会場から戻って、改めて感想戦が始まった。

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以上で第2局の更新を終わります。
第3局は8月9日(月・祝)に愛知県名古屋市「か茂免」で行われます。どうぞお楽しみに。

インタビューのあと、両者は大盤解説会場で来場のファンに挨拶しました。

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豊島叡王。
「本日はご観戦くださいましたありがとうございました。内容的には押されてはいるんですが、1勝1敗という形になるので、また次につながりますので、しっかり勉強して頑張りたいと思います」

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藤井王位・棋聖。
「本日は大盤解説会にご来場くださいましてありがとうございました。難しい将棋だったんですけど負けてしまって、これで1勝1敗ということで。あらためて三番勝負となりますので、また気持ちを切り替えて第3局に臨みたいと思います」

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Img_7125 終局直後の様子。

Img_7170 豊島叡王は逆転勝ちで対戦成績を1勝1敗にした。

【豊島叡王の談話】

――王位戦の第2局と同じ角換わりの早繰り銀でしたが、本局の序中盤はどのような手応えでしたか。
「王位戦の2局目は負けてしまったんですが、まずまずうまくいっていたのでもう一回指してみたのですが、△4五歩(32手目)と突かれた手に対して準備がなかったので。ちょっと自信のない展開になってしまいました」

――中盤以降はどのように見ていましたか。
「途中からちょっとはっきり苦しくなって。▲6八玉(47手目)としたところや、▲2六角(63手目)と打った手などで、何か別の手のほうがよかったかもしれません」

――光明がさしたと思ったのはどのあたりでしょうか。
「▲4三歩(117手)から▲2二飛と打ったあたりで、駒損はひどいですが、際どい形になっているのかなと」

――最終盤は長い王手が続きましたが、どのような心境でしたか。
「危ない形だったのですが――本譜で詰まないような気がしましたので」

――これでシリーズは1勝1敗としました。第3局もすぐにありますが抱負をお願いします。
「内容的には押されているので、少しでもよくなるように頑張りたいと思います」

Img_7218 藤井王位・棋聖の終盤の逆転負けは珍しい。

【藤井王位・棋聖の談話】

――序中盤にかけてどのような感想をお持ちですか。
「王位戦のときは途中苦しい展開になってしまったので、△4四歩(26手目)のところで手を変えて、と思っていました。ただ△4二飛(40手目)から動いていったんですが、あまり成算はなかったです。▲8三角(45手目)がかなり急所の手なので、ちょっと無理気味なのかなと思っていました」

――途中リードを奪った感覚はありましたか。
「△9六歩(72手目)と突いて、一応攻めがつながる形になると思ったので、その辺りは手の流れとしては悪くないかなと思っていたんですけど。そのあと反撃されて、それに対して対応できなかったのかなと思います」

――どのあたりがターニングポイントになったと思われますか。
「▲5四銀(93手目)△同歩▲同飛のところで、△8八と▲5五飛の取り合いは損をしたのかなと思いました。一回なにか銀を取られないように受けておくとかのほうがよかったのかなと」

――最後は激しく追い込みましたが。
「そうですね、最後は王手は続くのですが、ちょっと足りないかなと思っていました」

――シリーズは1勝1敗になりました。第3局の抱負をお願いします。
「3局目もすぐなので、内容的にはしっかり反省して、気持ちは切り替えて臨めればと思います」

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五番勝負第2局は豊島叡王が勝ちました。終局時刻は19時5分、消費時間は両者4時間。苦しい状況が続いていた豊島叡王でしたが、終盤で体を入れ替えてからは藤井王位・棋聖の追い上げをかわして逃げきりました。

2021080312218時25分頃の局面。豊島叡王の粘りが功を奏して、ついに逆転したようです。控室では先手勝勢と見られています。

Img_7051 豊島叡王が苦しい将棋を粘って逆転した。

20210803109図は18時15分の局面。後手がリードを広げてそのまま押し切るかと思いましたが、豊島叡王が粘りを見せています。まだ逆転したとは見られていませんが、図の▲3八銀の受けで、いったんヨリが戻ってまだまだ大変のようです。両者はすでに一分将棋です。
「だいぶあやしくなっています。これはわからないですよ」(青野九段)

Img_7063 見届け人の所有となる駒の箱には、両対局者と立会人が揮毫して渡される。

2021080368図は16時50分頃の局面。 
飛車角両取りに△2七金と打たれたところです。先手は▲5三角成と攻め合いたいのですが、以下△1八金に▲同香は△4七飛成以下、先手玉に詰みがあります。ここで攻め合えないようでは、先手が苦しいと見られています。

Img_7046 苦しいと見られている豊島叡王。起死回生の手段はあるか。

16時20分頃、控室では大盤解説会のゲスト出演を終えた青野九段が、不二家のプレミアム濃厚ベイクドチーズケーキを食べて休憩中です。盤上は、両者の残り時間が1時間前後となり、間もなく激しい終盤戦に突入しようとしています。

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2021080362図は15時45分頃の局面。
手将棋でねじりあいが続いていた本局ですが、この数手で後手が積極的に攻勢に出ています。「具体的に有利かどうかはともかく、主導権は後手が握っているように思います。攻める権利を持っていることが大きいです。少し前は先が読めない中盤戦でしたが、いまの局面は敵陣に手がつきだしたので、中盤戦でも、いつ終盤に入ってもおかしくない情勢だと思います」(鈴木九段)

Img_7115 控室に差し入れられた焼き菓子。

15時を回り、対局者の控室に不二家のおやつが運ばれました。豊島叡王が「プレミアム濃厚ベイクドチーズケーキ」、藤井王位・棋聖が「ミルキーバウムクーヘン」と「バウムクーヘン」です。飲み物は豊島叡王が「アイスレモンティー」、藤井王位・棋聖が「ジンジャーエール」です。

Img_7111 【プレミアム濃厚ベイクドチーズケーキ】
クリームチーズをメインにマスカルポーネ・グラナ・パダーノ・カマンベールチーズをアクセントに加えたワンランク上のこだわりチーズケーキ。

Img_7109 【ミルキーバウムクーヘン】
北海道産生クリームと『ミルキー』に使用している練乳を練り込み、1層1層丁寧に焼き上げました。
【バウムクーヘン】
しっとりやわらかに焼き上げた生地のまわりをミルク風味のフォンダンでコーティングしたバウムクーヘン。