
――いまの気持ち、感想を。
豊島 最近は連敗が続いたので、1つ勝ててホッとしました。難しい将棋でしたが、好結果が1つ出たので、よかったかなと。
――横歩取りから△7五飛(26手目)で前例を離れた。その展開は意外だったか?
豊島 横歩取りでもいろんな形があるので、そんなに予想はできていませんでした。△7五飛のあとは手探りの序盤戦だったと思います。
――ユーザー質問に答えてください。
(ノートPCに視線を向け、流れてくるコメントを選んで回答)
豊島 (1)終盤の▲8七歩(103手目)のところは分からなかったのですが、もしかしたら△9五角と引かれたらまずかったのかもしれません。指しているときは気づいていなくて「負けがあるかもしれないが、どうやられるか分からないので、歩を打って勝負しよう」という考えでした。(2)今日の将棋は持将棋にはならなさそうだったと思います。(3)リフレッシュ法はそんなにないのですが、最近、NBA(北米のバスケットボールのプロリーグ)が再開したので、昨日も見て気分転換していました。
――6局終わって2勝2敗(2持将棋)。第7局、8局と向かっていきますが、意気込みを。
豊島 持将棋になったので、7局で終わらないで8局までいきたいという気持ちで指していました。こういう展開になったので、しっかり体調を整えて。最近、少し調子が落ちていましたが、タイのスコアでこられているので、これから調子を上げて頑張っていきたいと思います。
――動画を見ているファンの方に向けて。
豊島 最後までご覧いただきましてありがとうございます。次局以降も全力を尽くして精一杯頑張っていきたいと思いますので、どういう結末になるか、最後まで次局以降もご観戦いただけたらと思います。どうもありがとうございました。
以上で叡王戦第6局の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。第7局は8月10日(月)、東京・将棋会館(東京都渋谷区)で行われます。












先手勝勢と見られています。
阿部隆九段は「先手勝機十分」の見解を示しています。
図の局面の考慮中に豊島竜王・名人も持ち時間を使いきりました。局面はまだまだ中盤ですが、以降はともに1手60秒未満の着手となります。
図は玉頭にタダの桂を放った局面。角の利きを止めた金取りで、▲5七同角なら△6五桂打▲同歩△同桂▲7九角△5七銀の狙いがあります。



本局はいまのところ千日手筋が見えていませんが、永瀬叡王が千日手が多いことは有名です。2009年のデビューから10年あまりで40局に達しました。しかし、現役最多は57局、自身も気づかなかった阿部隆九段だそうです。