第5期七番勝負第2局 Feed

2020年7月 5日 (日)

持将棋成立
(話し合いの結果、規定通り、持将棋成立で終了することが決まった)

永瀬叡王

永瀬叡王

永瀬叡王

■永瀬拓矢叡王へのインタビュー

--一局を振り返って。
よかった局面もあったかと思うのですが、局面が難しく正解がわかりませんでした。反省して今後の糧にしていきたいと思います。

--どの辺りから持将棋を意識したか。
最後の30手~40手くらいで、1二の香が助かれば勝ちだったのですが、助かる形が見えませんでした。そうなると持将棋なのかなと思っていました。

--第1局では千日手、本局は持将棋の展開をどのように見るか。
連続で続くというのは珍しいと思います。

--途中の着替えの意図は。
和服は不慣れな点が多く、スーツのほうが指しやすいので、対局しやすいように着替えました。特に汚したというわけではありません。

--次局の意気込み。
持ち時間が決まってから、しっかりと準備をして臨みたいと思います。

豊島竜王・名人

豊島竜王・名人

豊島竜王・名人

■豊島将之竜王・名人へのインタビュー

--一局を振り返って。
いい勝負のつもりで指していましたが、気づいたら不利になっていました。苦しいと思って指しており、持将棋になるか負けるかの将棋でした。一局を通して自信のない局面が多かったです。

--どの辺りから持将棋を意識したか。
後手玉は入玉をされると思っており、歩以外の駒を持たれている状態では、こちらが入玉を目指してもうまくいかないと考えていました。△3七香(124手目)と歩以外の駒を後手がすべて使ったところで、入玉を目指しました。ただ、駒数が足りているかまではわかっていませんでした。

--第1局では千日手、本局は持将棋。珍しい展開になった。
持将棋はあまり経験がないです。しかし本局は、展開上仕方ないと思って指していました。

--次局の意気込みについて。
対局が続いているので、コンディションをしっかり整えて、また頑張りたいと思います。

(インタビュー書き起こし:武蔵記者)


以上で第5期叡王戦七番勝負第2局の中継を終了いたします。第3局は7月19日(日)、愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われます。お楽しみに。

終局直後
(終局直後の様子)

永瀬拓矢叡王
(永瀬拓矢叡王は1点を守りきれず)

豊島将之竜王・名人
(豊島将之竜王・名人は執念の指し回しで持将棋を成立させた)

規定説明
(立会人の福崎九段が、規定について説明する)

永瀬叡王

豊島竜王・名人

Eiou202007050101222▲豊島-△永瀬戦は222手までで、持将棋が成立しました。終局時間は22時5分で、消費時間は▲豊島5時間0分、△永瀬5時間0分(チェスクロック使用)。勝敗は豊島竜王・名人の1勝0敗1分、永瀬叡王の0勝1敗1分となりました。次局は7月19日(日)愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われます。

▲7一歩成

21時58分、永瀬叡王が持ち時間の5時間(チェスクロック使用)を使いきり、両者一分将棋になりました。控室では「豊島竜王・名人が1二の香を取ることができそう」とのことで、持将棋成立と見る声が多くなっています。

対局室

▲9三香成

21時22分、盤上は185手目▲9三香成まで進みました。もう互いの玉に寄りはなく、大駒を5点、小駒を1点とした点数争いです。現状は、永瀬叡王の24点到達は間違いなさそうですが、豊島竜王・名人が届くかどうか。かなり際どい勝負です。

福崎九段
(和服に着替えた福崎立会人。改めてスタッフと対局規定を確認する)

解説会場
(大盤解説会場の糸谷八段は「永瀬叡王の負けはないです」と断言)

△5六歩

時刻は20時30分を回り、両者の指し手のペースが上がってきました。ふたりとも持将棋を目指している可能性が高そうです。対局規定では、21時30分までに持将棋が成立すれば、本日中に指し直しになります。残り時間は▲豊島竜王・名人9分、△永瀬叡王45分です。

福崎九段
(控室では福崎九段がニコニコ生放送に電話出演していた)

△3三金上

112手目△3三金上まで進みました。後手玉は上部が広く、確実に入玉できそうな展開。このあと先手も入玉を目指せば相入玉、いわゆる点数勝負になる可能性があります。

見届人
(継ぎ盤を動かす見届人の青木優季さん。将棋ウオーズ五段の腕前だという)

笹
(明後日は七夕。JR城崎温泉駅にある笹にたくさんの短冊が結ばれていた)

△2五同銀

時刻は19時を回り、90手目△2五同銀まで進みました。形勢に関しては、少しずつ後手の永瀬叡王に傾いているようです。豊島竜王・名人は残り1時間を切りました。ここから流れを変えられるでしょうか。

対局室
(控室のモニターに映る、対局室の様子)

但馬の贅

両対局者の夕食は、どちらも西村屋本店の記念会席「創業160年記念プラン但馬の贅」。季節の前菜に加え、但馬牛ロース低温グリル、鮑と雲丹の川柳仕立てなど、但馬の夏の味覚がたっぷりです。

但馬の贅

但馬の贅

但馬の贅

但馬の贅

但馬の贅

※写真は対局者のぶんとは別に、撮影用で用意されたものです。