第9期五番勝負第3局 Feed

2024年5月 2日 (木)

本局は現地(対局場の名古屋東急ホテルすぐ近くの中電ホール)と、東京の「駒テラス西参道」で大盤解説会が行われますが、いずれも事前申し込み制で既に受付は終了しております。対局の模様は本中継サイトでお楽しみください。

【現地大盤解説会】
2024年5月2日(木)14時~終局
会場:中電ホール(愛知県名古屋市東区東新町1)
解説:佐々木勇気八段、聞き手:野原未蘭女流初段

【駒テラス西参道】
2024年5月2日(木)15時~終局
会場:駒テラス西参道(東京都渋谷区代々木四丁目16-1)
解説:北島忠雄七段、聞き手:内山あや女流初段

第9期叡王戦五番勝負第3局▲藤井聡太叡王-△伊藤匠七段は、2024年5月2日(木)9時からに愛知県名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われます。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の秒読み)。
立会人は島朗九段、記録係は榊大輝二段(久保利明九段門下)が務めます。
現地大盤解説会は事前申し込み制で既に締め切られています。

09:00 対局開始
10:00 午前のおやつ
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開
14:00 現地大盤解説会開始
15:00 午後のおやつ
?:? 終局

2024年5月 1日 (水)

273

(出演棋士の色紙が当たる抽選会。野原未蘭女流初段と佐々木勇気八段がくじを引く)

278

(佐々木勇八段「切磋琢磨」)

284

(抽選札を高々と掲げる)

287

(二刀流・佐々木勇気)

288

(最後の当選者には島九段・杉本昌八段・佐々木勇八段・野原女流初段とともに壇上で写真撮影に参加できる権利が贈られた)

292

(中締めのあいさつ 杉本昌隆八段)

「改めまして今日は本当にたくさんの方にお越しいただきまして感謝しております。ありがとうございます。叡王戦も第3局ということで終盤に入りました。1勝1敗で本当にこれから面白くなっていくところです。明日は大盤解説会が14時からあります。佐々木勇気八段、野原未蘭女流初段が出ます。私もちょっと出ようと思っています。明日、皆様にお越しいただければ嬉しく思っております。中締めということですので、一本締めで締めたいと思います」

本日の更新は以上です。明日の対局をどうぞお楽しみに。

251

(参加棋士による明日の見どころトークショー)

254

(立会人の島朗九段)

野原未蘭女流初段(以下、野原)「それではよろしくお願いいたします。トークテーマが何点かございまして、最初に皆さんの名古屋での思い出などを。といっても杉本先生は……」
杉本昌隆八段(以下、杉本)「私は自分の家から歩いてきました。名古屋でタイトル戦というのは、ひと昔前は本当に少なかったと思います。でも、この数年ぐらいで、叡王戦では毎年のように行われるようになり、大盤解説会ではたくさんの方に来ていただけるようになりました。本当に地元の盛り上がり、熱いものを感じます」
島朗九段(以下、島)「元々、名古屋は普及指導員、指導者の数がとてつもなく多いです。やはり杉本さんのみならず、藤井叡王をはじめ、多くの優秀な指導者がいっぱいいらっしゃって、女流棋士もすごく手厚くて。東の石田(和雄九段)門下に匹敵するような。東海研修会も早い段階からできましたし、土壌が違いますよね」
杉本「今、思い出したのですが、第1期(1988年)の竜王戦が名古屋市内で行われまして、島先生が対局者としていらっしゃっていたと思うのですが(七番勝負第1局▲島朗六段-△米長邦雄九段)、私はプロになる前で、ビッグタイトルが行われることがうれしかった覚えがあります」
島 「若い佐々木さんにも是非、名古屋について」
佐々木勇気八段(以下、佐々木)「私は3日前に岡崎将棋まつりに行ってきました」
野原「ということは、愛知県といえば岡崎?」
佐々木「師匠が石田先生(岡崎市出身)なので、岡崎には毎年来ています」

257

(ゲストとして来場、藤井聡太叡王の師匠・杉本昌隆八段)

野原「明日のおやつの予想はいかがですか?」
佐々木「今まで何を食べたか覚えていますか?」
野原「藤井叡王は第1局が抹茶のケーキ、第2局の名前が確か『まるでらいでんメロンなケーキ』でした」
島 「ショートケーキは王道でしょう」
野原「私は今回、目星をつけていまして、不二家の『厳選あんみつ』が4月26日から販売開始だったんですよ。これはきっと当たると思います」
佐々木「私は不二家さんのおやつと言えば、あの可愛らしいケーキ、えっと……」
杉本「『コロコロしばちゃん』でしたっけ?」
佐々木「杉本さん、詳しいですね」

265

(大盤解説会に出演する佐々木勇気八段)

野原「対局の見どころなどをお聞きしたいのですが」
佐々木「藤井叡王は、そんなに緊張していないように見えました」
島 「藤井叡王はタイトル戦で追い込まれたことが1度しかないのかな(第6期叡王戦、対豊島将之叡王戦)。だから、すでに伊藤七段は挑戦者としての役目は十分果たしていると思いますね」
佐々木「戦型予想は自信があるんですよ。角換わり腰掛け銀」
野原「杉本先生は?」
杉本「角換わり腰掛け銀」
島 「僕は角換わりだけど、銀は腰掛けないと思います。後手の伊藤さんはあまり変化しないけれども」
杉本「藤井叡王は後手番のほうがすごく変化しますよね。先手番だとオーソドックスで」

261

(大盤解説会の聞き手を務める野原未蘭女流初段が、ここでも進行役を果たした)

島 「これまでのタイトル戦とは少し違った戦い方というか、藤井叡王と伊藤七段は、これから何十番と色んな勝負をしていくでしょうから。伊藤七段が1局勝ったという事実はすごく重くて、0勝と1勝では大違いだと思いますね」
佐々木「第3局は本当に大きくて、藤井叡王から見ても落とせない一局だと思います。藤井叡王の先手勝率は90パーセント近くありますから。伊藤七段の立場で見ると、後手番でキツいけれども、とっておきの練りに練った作戦をぶつけて、それでうまくいったら流れはくると思いますよ」

(書き起こし=夏芽)

210

藤井聡太叡王あいさつ
「叡王戦では不二家さまから対局時のおやつをご提供いただいておりまして、今期も定番のものから新作まで幅広くご用意していただき、恐れ多いながらも楽しみのひとつになっています。明日は1勝1敗で迎える第3局ということで、非常に大きな一局になりますが、糖分補給をしつつ、一局通して集中して指したいと思っています。大盤解説会も開催していただきますので、皆さまに楽しんでいただけるような熱戦にしたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします」

218

伊藤匠七段あいさつ
「第1局に続いて名古屋での開催となりますが、私も名古屋には親戚がいて、子どものころによく遊びにいっていたので、名古屋で対局させていただけるのは大変うれしく思っております。また、第1局では敗れてしまいましたので、今回の第3局にかける意気込みは強くなっております。明日は一局を通して、集中して、よい将棋をお見せできればと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします」

230

(対局者はここで退場。明日に備えて自室で夕食をとる)

242

(乾杯の発声は立会人の島朗九段)

「今日は熱気がひしひしと感じられ、コロナの前の将棋界に戻ったんだなと思っています。主催の不二家様はじめ、特別協賛のレオスキャピタルワークス様、また多くの皆様のおかげで素晴らしい会になりました。また遠くからもいらしていただいたと聞いております。ファンの方に支えられている将棋界を実感しております」

247

(賓客が一斉に杯を掲げた)

(対局者あいさつ書き起こし=夏芽)

162

(特別協賛挨拶 藤野英人・レオスキャピタルワークス株式会社代表取締役会長兼社長 CEO&CIO)

「レオスキャピタルワークスの藤野と申します。第6期から特別協賛という形でスポンサーの一員になりました。第6期はコロナ真っただ中、第7期、第8期もコロナの影響がありました。第9期はこのように名古屋の前夜祭で、たくさんの方々にお会いすることができて本当に嬉しく思っております。
 実際にこのスポンサーをやってみて、将棋もチーム戦だなと思いました。将棋は1対1の対局ですが、様々な方が支えているチーム戦です。もちろんその中で最も重要なサポーターは皆さんだと思います。
 私は投資の仕事をしています。『投資』と『投機』はどう違うんだという話がありますが、もともと『投機』は禅の言葉なんですね。お師匠さんが『生きるとはどういうことか』と問うと、弟子が『食うて寝ること』と答える。では『食うて寝ることとは何か』。そういうことを無限にやり取りする禅問答を投機と言います。それがマーケットという意味になったのは、買い手が意見を出して、売り手もいろんな意見を出して、それで値段が決まり、値が上がったり下がったりするところが師匠と弟子のやり取りのようだ、ということだそうです。将棋の対局もある種、禅問答のようなものかなと思います。無限の問いを繰り返して将棋の神様の正しい道を探しているのかなと。将棋、囲碁に何か崇高な感じがあるのは、そういう真理の追求という面があるのかなと思います。
 私と藤井聡太叡王がYouTubeで対談したときに『真実を発見したい』ということを話されていました。問いを積み重ねていくことで新たな真実をつかんでいくのかなと思います。第3局はおふたりの問いの連続によって、おふたりが追究する真理を一緒に楽しめたらいいなと思っています。明日はとても楽しみです」

168

(協賛社挨拶 中西英夫・中部電力株式会社専務執行役員)

「私ども中部電力がこの叡王戦に協賛をさせていただいておりますのは、今回で3期目でございます。この間もますます盛り上がりを見せております将棋界で、特にこのエリア(中部地方)に縁の深い皆さんが多数おられまして、非常に明るい話題をいただいております。
 将棋界の盛り上がりに私どもも少しでもあやかろうということで、少しだけちょっとPRをさせていただきます。実は藤井叡王にご出演いただいているCMを少し前に作成をさせていただき、現在放映をしております。ただこの地域に限っておりますのでなかなかご覧いただけないのは誠に申し訳ございませんけれども、ホームページ(下記URL)でも掲載しておりますので、またメイキングなど含めてご覧いただければいただければというふうに思っております。内容は未来を担う子供たちが藤井さんの活躍の姿を見て、一歩を踏み出していただく、そんな思いを込めたものになっております。
一方、伊藤匠七段は名古屋に大変縁が深いということを伺っております。第1局、第2局を1勝ずつで終えての第3局。同世代、さらにこの名古屋にもゆかりの深いお二方の対決ということで、地元にいる我々はもちろんですけれども、全国の将棋ファンの皆様方が注目をする一局ということになるかと思っております。ぜひ明日、おふたりの熱戦を心より期待しております」

【一歩応援 藤井聡太さん×中部電力 特設サイト】
https://www.chuden.co.jp/corporate/ippo_ouen/

18時から前夜祭が行われました。

122

(名古屋東急ホテル3階で抽選で当選したファンの方を招いて開催された)

139_2

(対局者が入場)

146

(藤井聡太叡王、伊藤匠七段の順に壇上に上がった)

155

(主催者挨拶 佐竹康峰・公益社団法人日本将棋連盟常務理事)

「はじめまして。日本将棋連盟の佐竹と申します。名古屋市生まれ、名古屋市育ちです。このゴールデンウイークに大勢の方にお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。第1局は名古屋市の料亭『か茂免』、第2局は先々週に石川県の加賀市の『アパリゾート佳水郷』で行ってまいりました。折からの能登半島地震で亡くなられた方へ哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に少しでも勇気を与えることができればいうことで、ふたりとも大変すばらしい対局をしてくれたと思っております。そして、第3局、名古屋に帰ってまいりました。
 今日は5月1日、暦の上では八十八夜。八十八夜の別れ霜と申しまして、霜が降りない。八十八夜を過ぎますと種を撒いたり、苗を植えるということです。一種のターニングポイントです。こういったターニングポイントに、改めまして1勝1敗で迎えたわけで、明日勝利したほうが王手ということになります。おふたりが繰り広げられますように、ご声援をいただければと思います」