2023年4月23日 (日)

15時、両対局者に午後のおやつが出されました。藤井叡王はチョコバナナタルトとオレンジジュース。菅井八段は「多良間島産黒糖と宇治抹茶のダブルミルクレープ」とオレンジジュース。午前同様にケーキは各控室に運ばれます。

Oyatsu09 (藤井叡王のおやつ)

Oyatsu11 (チョコバナナタルトは午前中、菅井八段も頼んでいた)

Oyatsu13 (菅井八段のおやつ)

Oyatsu15 (濃厚な風味の黒糖クリームとコク深い抹茶クリームは相性抜群)

現地大盤解説会は名古屋東急ホテルから北に100メートルあまりのところにある中電ホールで14時から始まりました。

Ooban01 (名古屋東急ホテルからほど近い中電ホール)

Ooban02(定員に対して5倍以上の応募があったそうだ)

Ooban03 (序盤から一手一手丁寧に解説する糸谷哲郎八段)

Ooban04 (笑顔で聞き手を務める中澤沙耶女流二段)

名古屋東急ホテルでのタイトル戦はこれまで叡王戦しか指されていません。

Fig2ほかに番勝負としては、2005年と2007年に一般棋戦だった第23、25回朝日将棋オープン選手権の決勝五番勝負がそれぞれ指されています。その2局はいずれも先手が勝っていました。前期叡王戦では千日手指し直しの末に先手勝ちで決着し、これまでの名古屋東急ホテル対局は先手しか勝っていません。本局は藤井叡王が、名古屋東急ホテルにおける後手番初勝利に挑む対局となっています。

Fujii03 (藤井叡王は後手番で勝利を挙げることができるか)

Nth (名古屋東急ホテル外観)

両者は再開10分前には対局室に戻っていました。

Saikai01 (ともに羽織は脱いでいた)

Saikai03_2 (手番の菅井八段は厳しい表情)

Saikai04 (やがて菅井八段は席を、藤井叡王はマスクをそれぞれ外す)

Saikai05 (藤井叡王は扇子を開閉していた)

Saikai06 (菅井八段は席に戻ってもこの表情)

Saikai07 (定刻になり、榊初段が対局再開を告げる)

Saikai08 (ほどなく▲8八飛が着手された)

Saikai10 (それを見た藤井叡王)

Saikai12(着手があってから福崎九段も入室)

このあとは終局までノンストップで指されます。

Hiru08(昼食休憩時の盤面)

Hiru10 (玉将の駒尻に駒の作者。大竹竹風師作)

Hiru11 (王将の駒尻に書体。菱湖書)

Hiru12 (昼食休憩時の対局室)

Hiru14 (手書きの棋譜も記録係によって1部作成)

Hiru15 (対局者上方のシャンデリアは使われず、特設の照明を利用)

昼食の注文は藤井叡王があんかけハンバーグステーキとアイスレモンティー。ライス、ミニサラダ、愛知県産イチゴのブランマンジェがつきます。菅井八段は南国酒家の五目あんかけやきそばとアイスコーヒー。こちらには点心2種、エビマヨ、デザートがつきます。

Hiru01 (藤井叡王の昼食)

Hiru03 (ハンバーグステーキにあんかけとは名古屋らしい)

Hiru04 (菅井八段の昼食)

Hiru06 (こちらもあんかけ)

Eiou2023042301014412時、上図の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲菅井1時間10分、△藤井1時間48分。
昼食は菅井八段が五目あんかけやきそば(南国酒家)とアイスコーヒー、藤井叡王があんかけハンバーグステーキとアイスレモンティー。対局は13時から再開されます。

午前中の控室では、大盤解説会の賞品用に色紙が用意されました。

Shikishi01 (大盤解説会の聞き手を務める中澤沙耶女流二段が揮毫)

Shikishi02(佐藤康光九段もいつの間にか揮毫を済ませていた)

Shikishi03(大盤解説会解説の糸谷哲郎八段は自由な筆致で独特の味)

叡王戦は今期が第8期。第1期から現行の他棋戦にはない、段位別予選を実施して本戦出場者を決めていました。当初はタイトル戦ではなく、優勝者を決める一般棋戦としてスタートしています。第3期からタイトル戦となり、それまでと同様に決勝まで勝ち上がった2棋士による番勝負が行われました。その後、主催者変更に伴って持ち時間や番勝負の局数が変わったこともあり、現在は五番勝負で行われています。第7期までの番勝負の結果は図のとおり。前期は初めて叡王防衛が達成されました。

Fig1第8期は藤井叡王が先勝。これまではストレート決着かフルセットしかない叡王戦番勝負ですが、今期はどうなるでしょうか。

Yunomi01_2 (特別協賛のひふみ様が叡王戦の湯のみを作っていた)

Yunomi02_2 (これまでの番勝負の結果がぐるっと彫られている)

Eiou202304230101_28菅井八段が穴熊に組みにいったのに対し、藤井叡王も穴熊で対抗します。

Eiou202304230101_34進んで、伸びた歩を狙う△6四銀は36分の考慮。以下、▲6八角△5五歩▲6七銀と10時30分過ぎには下図まで進みました。

Eiou202304230101_37

Fujii02 (藤井叡王は相穴熊を選び、積極的に銀に働きかけた)