【豊島竜王・名人のインタビュー】
――現在のお気持ちをお聞かせ下さい。
「長い対局でしたけど、無事に一局を終えることができてホッとしております」
――千日手局について
「始めのほうは考えていた将棋になりました。1回激しいことになったあと、駒組みになるのでいい勝負ぐらいなのかなという想定だったんですけど、そのあとちょっと悪い手を指して、以降はずっと苦しそうな感じだったので、千日手はしょうがないかなと。(千日手を打開された場合)まずい順があるかもしれないとは思っていました。
――指し直し局について
「打開が難しかったですけど、動くなら5筋かなと。そのあと▲2二角と打って受けづらい気はしたんですけど、ちょっとどうなっているか分からなかったですね。そのあと進んで結構、いけそうな気はしたんですけど」
――永瀬叡王が2回目の千日手も辞さないという雰囲気を醸し出していたように見えたんですけど、その辺りはいかがでしたでしょうか。
「時間が短い将棋の中、右玉で千日手を狙われて、(先手が)打開していく構想を練らないといけないので、嫌な将棋になってしまったなとは思ったんですけど」
――解説陣の間では2回目の千日手になった場合、タイミングによっては本日のうちにもう1局指し直しの可能性もあったという話しが出ました。そのあたりは意識されていましたか。
「(先手番なので)ちょっとぐらい無理でも動いていかないとしょうがないかなと。うまくいってるか分からないですけれども、打開していこうかなという感じでした」
――次局はどのような展開になると予想されますか。
「先手なので、ちょっと時間があるので作戦を練っていきたいと思います」
(インタビュー書き起こし=玉響)
以上で、第1局の中継を終了します。第2局は7月5日(日)に兵庫県豊岡市「城崎温泉 西村屋本館」で行われます。そちらもお楽しみに。