(終局後に囲み取材があった)
――本局の中盤は苦しい展開でしたか
高見 端攻めが思ったよりもきつく、苦しめだと思っていました。
――どのあたりで勝ちが見えましたか
高見 最後のほうです。▲3二歩(141手目)から▲6三馬という手があるので、見落としがなければ。
――初タイトルを獲っていまの気持ち
高見 タイトル戦は初出場ですが、出るからには獲るつもりで、七番勝負出場が決まってから4ヵ月、毎日叡王戦のことを考えてきました。これから、もっともっと(叡王の名に恥じないように)毎日頑張らなければいけないなと思います。
――4ヵ月は長かったですか
高見 長い間、努力できたのは自分の糧になります。この叡王戦のために、本当にいろいろやってきました。
――シリーズを振り返って
高見 とても苦しい戦いでした。序中盤で(金井六段に)うまく指されてしまうことが多くて。でも、せっかく出させていただいているのですから、最後まで頑張らないといけないと思って指していました。
(インタビューに答える金井六段)
――後手優勢の評判もありました
金井 作戦がうまくいったかどうかは分からないまま、指し進めていました。好転したと思ったところもありますが、引き離す手を見つけられませんでした。
――シリーズを振り返って
金井 自分の実力は出たと思っています。
――高見将棋の印象
金井 ここぞという場面の勝負強さ、決断力。そういうギリギリのところの強さを感じました。