10時45分、駒組みが続いています。角換わりのようにいきなり斬り合うのではなく、互いに力をためて、じっくりと戦う展開が予想されます。落ち着いた様子の藤井叡王、気合の入った表情で体を揺らす菅井八段。両者ともマスクを外して対局しています。
【臨時対局規定の廃止並びにマスク着用緩和措置について】
https://www.shogi.or.jp/news/2023/02/2023228.html
第8期五番勝負第1局
神田明神2
神田明神1
神田神社(神田明神)は、神田、日本橋、秋葉原、大手丸の内、旧神田市場、豊洲魚市場、108町会の総氏神です。社伝によれば、天平2年(730年)に創建。大己貴命(おおなむちのみこと、だいこく様)、少彦名命(すくなひこなのみこと、えびす様)、平将門命(たいらのまさかどのみこと、まさかど様)の3柱を祀っています。それぞれ、縁結び、商売繁盛、除災厄除の神様です。徳川家康が関ヶ原の戦いの際に戦勝祈願をしたと伝えられています。今年は5月中旬に神田祭の本祭(2年に1度。2年前はコロナ禍で神事のみ)が斎行されます。
叡王戦の開催は2年連続3回目。いずれも第1局でした。藤井叡王は2戦して2勝です。
【神田祭特設サイト】
https://www.kandamyoujin.or.jp/kandamatsuri/
10時のおやつ
後手三間飛車
対戦成績
対戦成績は藤井叡王5勝、菅井八段3勝、2千日手。以下は対戦一覧。左から対局日、勝者、戦型、総手数、棋戦、※は千日手指し直し局です。藤井叡王は先手で1勝2千日手、菅井八段は先手で3勝4敗。菅井八段の3勝は先手中飛車で挙げています。
2017年8月4日 菅井 中飛車 81手 王将戦一次予選
2018年9月3日 菅井 中飛車 133手 棋王戦挑戦者決定トーナメント
2019年5月31日 藤井 中飛車 94手 竜王戦4組ランキング戦決勝※
2020年1月19日 藤井 中飛車 168手 朝日杯将棋オープン戦本戦
2020年3月31日 藤井 四間飛車 146手 棋聖戦決勝トーナメント※
2020年4月10日 藤井 三間飛車 112手 王位戦挑戦者決定リーグ白組
2020年7月18日 藤井 四間飛車 103手 JT将棋日本シリーズ
2022年8月10日 菅井 中飛車 109手 順位戦A級
以下の展望記事には、藤井叡王の対振り飛車戦績も紹介されています。
【藤井の3連覇か、菅井が振り飛車党の意地を見せるか|日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/column/2023/04/8eiou_outlook.html
対局開始
朝の様子
本日のスケジュール
食事会2
「明日から叡王戦五番勝負が始まります。前期からもう1年がたったのか、という思いが強いです。今年も神田明神様を参拝させていただきまして、あらためて身の引き締まる思いがいたしました。今期は振り飛車党の菅井八段との対戦ということで、これまでのタイトル戦とはまた違ったシリーズになると思いますし、自分自身も昨年までの経験を生かし、新たな将棋をものにできたらと思っています。明日は多くの方に見ていただける対局になるかと思いますので、その注目に応えられるような熱戦にできるよう、全力を尽くしたいと思います」
(菅井八段)
「このシリーズは本当に注目されると思っていますし、注目される理由は自分もわかっています。自分も30歳を迎えて、いまから作っていく自分の道ですとか、自分の人生も大きくかかっていますので、力を発揮できるように頑張っていきたいと思います。藤井さんはいままでで最高の棋士だと思っていますので、思いっきりぶつかっていきたいと思います」
(島九段)
「明日は素晴らしい若者たちが戦うのだと、いまから楽しみでなりません。二人の新しい物語がまたつむがれていくのだと思います」
以上で本日のブログ更新を終わります。
明日もよろしくお願いいたします。