2025年6月14日 (土)
対局再開
休憩中の対局室
昼食休憩
前例を踏まえた進行
1図は11時19分の局面。前例が1局あります。2023年の第94期ヒューリック棋聖戦五番勝負第2局、▲佐々木大地七段-△藤井聡太棋聖戦です。111手で先手勝ち。
棋聖戦の進行は△4四銀▲7四銀△8四飛▲6五銀に(1)△5五銀▲8五歩△4四飛▲8二角。最後の▲8二角が評判のいい手で、先手ペースになりました。伊藤叡王はこの変化を避けるのではないか、とみられています。検討されているのは△4四銀▲7四銀△8四飛▲6五銀に(2)△7三桂▲7五角△8一飛▲7四銀(変化図)。
「変化図で、7四の銀が手厚く働けば先手ペース、動きづらい駒になれば後手ペースになります。伊藤叡王は1図で長考しているので、ここが大事な局面ですね」(木村九段)
午前の控室
戦型は相掛かり
2期目のタイトルを懸けて
伊藤叡王は前期叡王戦で、斎藤八段は第66期王座戦で、それぞれタイトルを獲得しました。ふたりの共通点として、フルセットでタイトルを奪取している点が挙げられます。勝負強さが光ります。
第9期叡王戦五番勝負 藤井聡太叡王 2-3 伊藤匠七段
(2024年。伊藤七段から見て、第1局から順に●○○●○)
第66期王座戦五番勝負 中村太地王座 2-3 斎藤慎太郎七段
(2018年。斎藤七段から見て、第1局から順に○○●●○)
本局の勝者は第10期叡王の座につき、タイトルは通算2期となります。伊藤叡王が防衛した場合は「タイトル獲得2期」の規定により八段に昇段します。
参考までに九段昇段の規定は「竜王位2期獲得」「名人位1期獲得」「タイトル3期獲得」「八段昇段後公式戦250勝」があります。