先手、満を持して開戦 第1図は互いに▲8八玉、△2二玉と入城させた直後の局面。実戦はここで▲4五歩と突っかけ、以下△同歩▲4四歩△5二銀▲4八飛△3三桂▲1五歩(第2図)と進みました。先手は4四に拠点を築き、△5二銀を強要させたのは大きなポイントです。後手玉の守りが薄まりました。先の△3三桂は▲4五桂を防いだ手ですが、今度は▲1五歩が待ってましたの突き出し。第2図から△1五同歩▲3五歩△同歩▲1五香△同香▲3四歩と進めば先手の優位は明らかです。斎藤慎八段がペースを握ったと見て間違いないでしょう。 (斎藤慎八段)