柏の葉カンファレンスセンターで行われた前夜祭の模様です。
第4局ということで、シリーズも終盤戦に差し掛かっています。先ほどの検分を見ましても、いつも以上に緊張感、そして注目度が増しているなと感じています。叡王戦はまだまだ若い棋戦ですが、だからこそさまざまに新しい取り組みができているという側面もあり、そういった取り組みを通じて、新しい将棋普及に生かしていけるような棋戦に育てていければと考えています。若い対局者のお二人には、才気と叡智あふれる将棋を指して、将棋ファンの皆様を楽しませていただきたいと思います。
(特別協賛社挨拶 中路武志・レオスキャピタルワークス株式会社 取締役CCO)
将棋の世界だけでなく、資産運用の世界でもAIの台頭が非常に進んでおり、AIが投資判断を行えば運用者は必要なくなるのではという声も聞こえます。しかし、AIは人間がより成長し、快適な世の中を作るための手段です。AIで研究を重ねたうえで、人間でしか発想できない一手、私たちの分野でいえば投資検討ということになりますが、経営者の人となりですとか、現地視察で感じる直感的なものを加えて投資判断をすることが大事だと考えています。ハイスピードで進化するテクノロジーを生身の人間が活用し、感性をプラスすることで、より素晴らしい世界が広がる。こういった視点で、将棋と資産運用の親和性を感じています。
(第4局協賛社挨拶 尾實健・三井不動産株式会社 柏の葉街づくり推進部長)
三井不動産では柏の葉で約20年、街づくりをさせていただいています。この街の開発は公・民・学が一体となって行っている非常に独特なもので、世界にもなかなか類を見ないようなスマートシティーといえます。叡王戦はいろいろなことにチャレンジしていく棋戦ということで、まさにいろいろなチャレンジをしながらつくられてきたこの柏の葉の街で叡王戦の対局が行われるということを、本当に感慨深く思っています。
一昨年にも、この会場、この柏の地で叡王戦を開催していただきました。名誉あるタイトル戦が再び柏の地で開催されることを、大変光栄に思います。柏では、明日も立会人を務められる石田和雄九段が柏将棋センターを開かれており、柏は将棋の根づいた地といえます。明日の熱戦が、多くの市民がいつも以上に将棋と触れ合える機会になることを期待しています。
(書き起こし=睡蓮)