2024年5月30日 (木)

前夜祭(2)

20240530a7304488(両対局者の挨拶に先立ち、花束が贈呈された)

20240530a7304495(藤井聡太叡王)

柏には3年連続できています(※前期は柏対局は行われなかったが、叡王防衛後に「藤井聡太叡王を囲む会」が柏で行われた)。今日はラグビースクールジャパンを見学させていただいたのですが、そちらも昨年に新しく開校されたということで、くる度に新しくなっているといいますか、さまざまな先進的な取り組みが行われている街だなあという印象を持っています。柏には柏将棋センターもありますし、本当に将棋が盛んな地域だなあということも、くる度に実感しています。明日の対局は、スコア的には追い込まれて苦しい状況ではあるんですけれども、しっかりと集中して、皆様に最後まで楽しんでいただけるような熱戦にできるように全力を尽くします。

20240530a7304504(伊藤匠七段)

私は柏を訪れるのは、おそらく初めてかと思います。柏というと、やはり石田先生が師範を務めておられる柏将棋センターのイメージが強くあります。本当に多くの棋士を輩出していますし、将棋熱の高い地域なのだなと感じています。明日の対局は、シリーズとしては佳境といえる一局かと思います。第3局から1ヶ月ほど間が空きまして、自分としては久々の大きな舞台での対局です。見る方に楽しんでいただけるような熱戦をお見せできればと思っています。

20240530a7304524(立会人の石田和雄九段)

私は木村義雄十四世名人の直系の棋士なんですね。そして板谷四郎九段(木村十四世名人の弟子であり、石田九段の師匠)、板谷進九段(板谷四郎九段の息子であり、石田九段の兄弟子)から、流れは藤井聡太叡王のほうに流れていく(藤井叡王の大師匠が板谷進九段)。そういう系列の一門でございます。木村名人は、将棋には勝負という面がありますが、しかしまた将棋には将棋道という広い世界があるのだということをいいました。ただ離れ小島で将棋に勝って、「強い、強い」といってたってしょうがない。今回の叡王戦のように、みんなの熱い視線に見守られてこそ、皆様の感動を得られる、そして将棋という存在が広く知れ渡るんだと思います。藤井さんは、みんなが何回もいってるように大天才です。この人に勝つなんてことは、とても信じられない。ところが早くも……。藤井さんは、自分でいってましたね。「追い込まれて苦しい状況です」なんて、淡々といってましたね。だから、「あんまり追い込まれてないのかな?」「こっちが勝手に追い込まれたと思ってるだけかな?」なんて、思いました。でも、明日はとっても面白い勝負です。楽しい勝負です。でも、見ているほうが楽しい将棋というのは、指している本人にとっては苦しいんですよ。しかし、そういうものなんです。柏での叡王戦が定着して、ますます盛り上がることを願っています。

(書き起こし=睡蓮)