図は58手目△3五桂の局面。手数は短いですが、両者の残り時間はすでに30分を切っています。
序盤で先攻したのは藤井叡王。途中で伊藤七段が▲4五桂(49手目)と跳ねて反撃に出ましたが、図の局面は再び後手攻勢を取りつつあります。攻守の流れに関していえば、藤井叡王が押し返しつつあります。
伊藤七段は残り10分まで考えて▲3六馬。指し手だけでなく、今後の方針の方向性も考えていたのかもしれません。藤井叡王も▲3六馬に手を止めて時間を使っています。先手からは▲4一銀△同玉▲6三馬の王手角取りの狙いもあります。
(伊藤七段は局面をまとめきれるか)