2020年8月 1日 (土)

20200801_69豊島竜王・名人はこの一手と思われた▲3四桂に32分を費やしました。以下、△3三角▲4二桂成△同角▲7四飛。阿部九段は「▲7四飛は△8三香を避けた意味が強いですね。何かやってきてほしいのですよ。先に受けると駒不足になってしまいますから」と解説しました。△4四香ならば、そこで▲3八銀と受けるようです。

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Hikae04_2(モニターを見ながら見解を述べる阿部九段)

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20200801_63上図は再開後、▲3七桂△2九歩成▲同金と進んだ局面。△6九銀▲同玉△4九飛のような順も考えられたところ、永瀬叡王は△2七飛と打ちました。以下、▲2八香△3七飛成▲2二香成△同角と進んでいます。対しては▲3四桂の両取りがパッと目につくところですが、豊島竜王・名人は20分以上もの考慮に沈みました。

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Toyoshima07 (豊島竜王・名人は時間を使う)

4階には多目的ルームと、2部屋の対局も行われる和室があります。

Ks401 (教室などが行われる多目的ルーム)

Ks402 (「錦旗の間」と隣の「水無瀬の間」が控室になっている)

Ks403 (エレベーターホールには大山康晴十五世名人の肖像画)

Ks404

18時30分、対局が再開されました。終局まで休憩はありません。

Saikai01 (永瀬叡王が先に戻っている)

Saikai02 (まるで手番かのように盤上に没頭)

Saikai03_2 (豊島竜王・名人も定刻までに余裕を持って戻る)

Saikai04 (両者着座。永瀬叡王は難しそうな表情)

Saikai05 (再開の声がかかり、豊島竜王・名人は盤上に手を伸ばす)

Saikai06 (再開の一手は桂を逃げる▲3七桂だった)

夕食はともにイレブン特製の第5期叡王戦セット。珍豚美人(ちんとんしゃん)とポークステーキが入ってボリューム満点です。

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Yuu3 (甘辛いソースののった珍豚美人)

Yuu5 (ポークステーキもドドンと)

20200801_6018時、夕食休憩に入りました。消費時間は▲豊島1時間40分、△永瀬2時間18分。夕食の注文は両者ともにイレブン特製の第5期叡王戦セット。対局は18時30分から再開されます。

20200801_56パタパタと上図、竜の捕獲が実現しました。以下、▲2二竜△同金▲3九金と進んでいます。豊島竜王・名人は金を自陣に投入し、飛車打ちのキズを消しました。対して急いで攻めるなら△2八歩、じっくり指すなら△6二銀(▲3四桂なら△3二金▲4二桂成△同金で遊び気味の金を使う)が考えられます。

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Toyoshima06 (自陣に金を打ち、キズを消した豊島竜王・名人)

3階以上は基本的に関係者以外は入れません。限られた分だけですが、紹介します。

Ks301 (事務室、棋士室、宿泊室のある3階)

Ks302 (棋士室の書庫。『将棋世界』誌がズラリ)

Ks303(最新の9月号の表紙は藤井聡太棋聖)

Ks304 (付録。女流棋士が解説を受け持つのは珍しい)

Ks305 (エレベーターホールには木村義雄十四世名人の肖像画)

Ks306

20200801_44_2上図は△4四角▲5六歩に△2五歩と合わせたところ。永瀬叡王が2筋から動こうとしたところ、▲6八角△2六歩▲同銀△同飛▲同金△同角と一気に激しくなりました。さらに▲2五飛で下図。

20200801_51以下、△4四角▲2一飛成△2二金▲1一竜△2一金打と進むと竜が捕まります。控室の空気は一転、竜を取られると先手が厳しいのではないかとの声が上がりました。

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Nagase07 (永瀬叡王に流れがきつつあるか)