2020年7月23日 (木)

感想戦終了後、勝った永瀬叡王にインタビューが行われました。

187_800(勝った永瀬拓矢叡王)

【勝利者インタビュー】

――お疲れ様でした。1局を終えられて、ご感想をお願いします。
永瀬 相掛かりという戦法で、用意した作戦ではあったのですが、なかなかうまくいきませんでした。

――辛抱しながらついていく展開だったと思います。どこで追い抜いたと思いましたか。
永瀬 最後▲3四桂のところで、相手に手がなければ勝ちになっているかなと思いました。

――最後にニコニコ生放送、AbemaTVでご視聴の永瀬ファンに向けて、メッセージをお願いします。
永瀬 バナナを食べだしてから2勝挙げられました。大変なときもありますが、バナナも食べてこれからも頑張ろうと思います。これからも応援よろしくお願いします。

以上で本日の中継は終了です。ご観戦ありがとうございました。次戦もぜひご覧ください。

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永瀬拓矢叡王に豊島将之竜王・名人が挑戦する第5局は、21時3分に113手で永瀬叡王の勝ちとなりました。消費時間はともに3時間(チェスクロック形式)。この結果、七番勝負は永瀬2勝、豊島1勝、2持将棋となりました。
第6局は8月1日に大阪市「関西将棋会館」で指されます。

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図の▲3四桂が必殺手となるかもしれません。△3四同歩▲2四角上△同歩▲3三銀が厳しく、そこまで進めば先手勝ちになりそうですが、後手が回避する順も見つかっていません。

94図の△6七角成は仕方がなかったものの、焦り気味の攻め。先手がよくなったのではないかといわれ始めました。先手のプレッシャーのかけ方がうまかったのでしょう。また、途中後手にも一瞬、大きなチャンスがあったものの、逃してしまったようです。

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(永瀬叡王の粘りが功を奏したかもしれない)

78△2三銀に控室で悲鳴が上がりました。直前の▲5八玉もこの△2三銀も自陣に手を入れて、長期戦に備える手。しかも、ニコニコ生放送では将棋ソフトの評価値が接近、千日手の手順が示されています。

ここで4分弱使って、永瀬叡王が持ち時間を使いきりました。

106_800(永瀬叡王はここから一分将棋)

095_800 (豊島竜王・名人も残り時間わずか)

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20時10分頃、図の▲7四歩で永瀬叡王の残り時間が10分を切りました。△7四同歩と取らせれば、▲9一桂成△8四飛に▲9五角△8八飛成に▲7八金と弾いて、△9九竜に▲6二角成とできるようになります。

局面は後手が手堅い手を続けて、後手ややよしが続いています。豊島竜王・名人もまもなく残り時間10分を切るところです。

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(残り時間わずかの永瀬叡王)

64▲6七銀に△1八成桂と落ち着いた手の応酬。ニコニコ生放送でも控室でも「長くなりそうですね」のジョークが飛びました。△1八成桂は手を渡して、相手の暴発を待つ手に見えます。ただし、意外に次の△2八成桂が早いようで、先手もゆっくりしていられない。本譜は▲7七桂と跳ねて、▲6五桂~▲5三桂成の殺到を狙います。どこかで9一香を取ってから決行すれば、迫力のある攻めになります。

082_800(豊島竜王・名人が有利と見られている)

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19時過ぎの局面。塚田九段によると、▲8三桂では先手がつらく、後手が指せそうとのことです。ただし、まだ大きな差ではありません。後手としては差を広げたいところ。候補手としては△8三同銀、△8七歩、△8八歩などが考えられます。△8八歩は▲7七桂だと△1二角を狙った手です。

120_800 (永瀬叡王にとっては苦しい展開)