2023年5月 6日 (土)

13時、控室を杉本昌隆八段、今井絢女流1級の師弟が来訪しました。ともに地元名古屋市出身在住で、杉本昌八段は藤井聡叡王の師匠、今井女流1級は妹弟子という関係です。

Img_2416(来訪した杉本昌隆八段と今井絢女流1級の師弟。杉本昌八段は第60期王位戦第1局のこの地で立会人を務めた)

Img_2421(今井女流1級はすぐに勝又七段と継ぎ盤検討を始めた)

Img_2397(12時55分、藤井聡叡王が対局室に戻った。菅井八段は12時14分に戻ってきたが、少し前に席を外していた)

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Img_2409(12時57分、菅井八段も入室した)

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Img_2410(13時になって対局再開。菅井八段は少し時間を置いてから△3三角と角を逃げた)

Img_2412(着手を見た藤井聡叡王は扇子を握りしめて前傾姿勢になった)

Img_2355 (藤井聡叡王が注文した「名古屋御膳」と「冷たい緑茶」)

名古屋御膳は「三河一色産うなぎのコーチン玉子とじ丼(ミニ)」、か茂免名物「ぽんきし(ミニ)」、「海老まき海老真薯揚げ」、「クレソンとパプリカのおひたし」。

Img_2361(「三色一式うなぎのコーチン玉子とじ丼(ミニ)」)

Img_2368(「ぽんきし(ミニ)」)

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Img_2373 (菅井八段が注文した「三河一色鰻の食べ比べ御膳」)

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Img_2363(ひつまぶし用のご飯も用意されている)

Img_2376(菅井八段は飲み物にアイスコーヒーを注文した)

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12時、図の局面で菅井八段が20分考えて昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲藤井1時間37分、△菅井1時間21分(チェスクロック使用)。昼食時の注文は藤井聡叡王が「名古屋御膳」。菅井八段が「三河一色鰻の食べ比べ御膳」。飲み物は藤井聡叡王が「冷たい緑茶」、菅井八段が「アイスコーヒー」。対局は12時40分に再開されます。

2023050646藤井聡叡王が仕掛け、4筋の歩交換後に菅井八段は7筋から反撃に転じました。図から▲7五同歩△7六歩▲6八角△6六角▲5七銀と下図に進みました。

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仕掛けからここまでの進行は佐藤康九段と勝又七段による検討どおりで、図から△8八角成▲同金上△5四銀には、▲4四歩(参考図)が好手と言われています。以下△同飛は▲4六歩△3五銀に▲2二角で先手ペース。角切りが成立しないとなれば、角を逃げることになりますが、ここはすぐに指さずに昼食休憩に入れるのではないかと見られています。

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Img_1694(第3局が指されている「か茂免」の正面入口)

か茂免(かもめ)は1928年(昭和3年)に創業。5年後の2028年には100周年を迎える名古屋を代表する老舗の料亭で、JR名古屋駅から車で北東に20分ほどの所に位置します。名古屋の街並み保存地区にも指定されている白壁に1000坪の敷地を有し、大小10室の座敷は昔ながらの数寄屋造の趣を今に伝える佇まいとなっていますが、これらは尾張徳川家中級武士の安藤十次郎邸跡を中心に構成されています。また、料理は伊勢湾、三河湾、濃尾平野の地元は元より、全国各地から選りすぐりの食材や珍味を取り寄せた日本料理を美味しくいただけます。ちなみに第6期の第3局における昼食では、藤井聡王位・棋聖(現叡王)がか茂免の名物料理であるすっぽん仕立てのスープにきしめんの入った「ぽんきし」を注文したことでも話題となりました。

Img_1707(横からのか茂免。正面と比べて、同じ建物とは思えないモダンさだ)

Img_1682(「植治」こと「七代目小川治兵衛」作庭の庭園。植治は近代日本庭園の先駆者とされる作庭家である)

Img_1674(屋敷内2階から見た庭園)

Img_1686(屋敷内には第60期王位戦七番勝負第1局で来訪した、豊島将之王位(現九段)と木村一基九段の揮毫色紙が飾られていた)

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11時前、藤井聡叡王は36分を超える長考で▲4六歩と仕掛けました。着手を見た勝又七段は「えー」と驚きの声。ただしこの手は佐藤康九段が挙げており、「予想していました。なのにどうして却下されるのかなと」と、笑みを浮かべながらしてやったりの様子。勝又七段の驚きはそれでもすぐに止むことはなく、「固めにいく人が多いと思うのですが、ファーストストライクから打ってくるんですねー」と、感嘆の声を上げました。

Img_2215(藤井聡叡王はファーストストライクから打ちにいった)

Img_2296(10時30分頃、本局の見届人アテンド役を務める深浦康市九段と飯野愛女流初段の姿が控室にあった)

Img_2305(14時から大盤解説会解説の松尾歩八段と聞き手の貞升南女流二段は、この時間は関係者に指導対局を行っていた)

Img_2303(大盤解説会次の一手景品用に揮毫を行う佐藤康光九段)

Img_2309(「夷険一節(いけんいっせつ)」と「研鑽」。夷険一節とは「どんな状況下でも己の態度や姿勢を貫き通す事」の意)

Img_2318(教授こと勝又清和七段が控室を訪れており、関係者に指し手の意味を丁寧に解説していた)

Img_2330(谷川浩司十七世名人は関係者と談笑中)

これまでに本局の指されている「か茂免」で行われたタイトル戦は2回あります。第6期第3局の▲藤井聡太王位・棋聖-△豊島将之叡王戦と、第60期王位戦七番勝負第1局、▲豊島将之王位-△木村一基九段戦(肩書きは当時)で、いずれも先手番が勝利を収めています。ほかに、これまではいずれも豊島将之九段の防衛戦でしたが、今回は初めて藤井聡叡王の防衛戦という点で違いがあるほか、菅井八段にとっては初めての対局場となります。

Img_1910(白壁が広がるか茂免。敷地面積は1000坪ある)