2025年5月26日 (月)

長い中盤戦の予感

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戦型は角換わりに進んでいます。第1局から第3局まで相掛かりが続いていたため、三枚堂七段は「挑戦者が流れを変えるために指すのでは」と予想していました。角換わりといえば昔から腰掛け銀が主流でしたが、近年は早繰り銀が見直されてタイトル戦でもよく見るようになっています。本局は互いに飛車側の端の位を取っているのが珍しく、先手は金銀3枚の矢倉に組んで守備的、後手は浮き飛車に構えて攻撃的と、双方の布陣に特徴が見えます。佐藤康九段は「茫洋とした戦いになって一手一手が難しくなりそうです。長い中盤戦になることが予想できますね。このシリーズはお互いに中盤で時間を使うことが多いですけど、本局も斎藤八段がそうした展開を志向しています。伊藤叡王は隙あらばポイントをあげようとしていますが、それができないと、じっくりした展開になると思います」と今後の展望を語りました。

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