対局者は明日の対局に向けての抱負を述べます。井上九段が乾杯の発声をしたあと、ひと足早く会場をあとにしました。
(伊藤叡王)
「今回初めて泉佐野市に訪れた。犬鳴山み奈美亭は、一面が木々に囲まれた自然豊かな素晴らしい場所で、日頃の疲れきった心や体を癒してくれる感じがして、明日はいい状態で対局に臨めるのではないかと思う。泉佐野市様はとても熱心に将棋を見てくださり、応援してくださっているということを感じた。今回の対局に向けても精力的に活動をしていただいており、改めて感謝を申し上げるとともに、対局者として応えられるよう、集中力を持ってよい将棋をお見せできるように精一杯頑張る」
(斎藤八段)
「これまでに泉佐野のほうになかなか伺う機会がなかった。日頃より将棋の普及に熱心に努めてくださっているとお聞きしている。今回、タイトル戦を開催していただき、そこで対局させていただけることを光栄に思う。泉佐野で私がもし何かご協力できることがあればお伺いしたい。犬鳴山み奈美亭は伊藤叡王も仰られていたとおり、緑に囲まれ、滝もあり、お寺もありと、リフレッシュできる場所だと思う。伊藤叡王が疲れきっている体なら、私はボロボロだと思うが、まだ20代、30代で指し盛りのはず。明日は元気に目の前の対局に集中して、よい将棋にできるように頑張りたい」
(井上九段)
前夜祭~花束、記念品贈呈~
前夜祭~主催あいさつ~
検分
第4局は泉佐野市で開催
伊藤匠叡王(二冠)に斎藤慎太郎八段が挑戦する第11期叡王戦五番勝負は、叡王が2連勝して防衛に近づくと、挑戦者が待望の1勝を返して巻き返しを図りました。
第4局は5月23日(土)に、大阪府泉佐野市「犬鳴山温泉 み奈美亭」で指されます。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)で、使いきると1手60秒未満の着手となります。先手は斎藤八段。対局開始は10時。昼食休憩は12時30分から13時30分まで。おやつの時間は10時30分と15時に出されます。
立会人は井上慶太九段、現地大盤解説会の解説は稲葉陽八段と矢倉規広七段、聞き手は佐々木海法女流初段、記録係は山下数毅四段が務めます。現地では観戦ツアー(締切済)が行われ、山崎隆之九段と長谷川優貴女流三段が帯同します。
【主催:株式会社不二家】
https://www.fujiya-peko.co.jp/eiou/
【主催:日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/
【特別協賛:ひふみ】
https://hifumi.rheos.jp/
【協賛:中部電力株式会社】
https://www.chuden.co.jp/
【協賛:株式会社豊田自動織機】
https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html
【協賛:豊田通商株式会社】
https://www.toyota-tsusho.com/
【協賛:アパリゾート佳水郷】
https://www.apahotel.com/resort/kasuikyo/
【第4局共催:泉佐野市】
https://www.city.izumisano.lg.jp/index.html
【第4局棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/11/eiou202605230101.html
インターネット中継は棋譜コメント入力を潤、ブログを武蔵が担当します。よろしくお願いします。
感想戦の様子
大盤解説会場へ
終局直後
終局直後、両対局者にインタビューが行われました。
【斎藤慎太郎八段の談話】
――四間飛車を採用した。
斎藤 ▲3七銀(15手目)を見ての△4二飛ですから、何がなんでも振り飛車というわけではありませんでした。序盤の駆け引きでした。本譜の形で手得を目指せないかな、というつもりで指していました。
――第2局の後に「策を練りたい」と話していた。
斎藤 前例もある形ですので、こういう指し方もあるのかなと。ただ、居飛車か振り飛車かを選ばないといけないので、難しい将棋だと思いました。
――33手目▲8八玉で昼食休憩になった。午前の手ごたえは。
斎藤 こちらだけ角が手持ちなので、頑張れば一局になると思いました。△5五歩(36手目)は、そこまでやる手ではないかと思いつつ、手待ちするか、ちょっと分からなかったです。いちおう展望はあるかな、と思いながら進めていました。
――58手目△9五歩は長考で指した。
斎藤 あのあたりは自信がなくなってしまって。△9五歩は勝負手のつもりで指しました。ただ、玉が見える形にしておきたかったので。
――終盤は激しい寄せ合いになった。勝負の分かれ目は。
斎藤 △6七歩成(106手目)で△6四香の顔が立ったので、そのあたりで、ついに面白くなったんじゃないかと思いました。
――勝ちになったと思った局面は。
斎藤 △9六角(112手目)が攻防の手になったので、そこで残していればな、と思っていました。
――本局全体を振り返って。
斎藤 序盤からずっと難しい将棋なのか、何か楽しみがあるのではないか、と思って指していたのですが、本当に最後まで分からなくて。最後に残っていたのは幸運だったと思います。
――第4局に向けて。
斎藤 まだまだ厳しい星取りなので、一局一局といいますか、コンディションを整えて頑張りたいと思います。
【伊藤匠叡王の談話】
――序盤の進行について。
伊藤 そんなに数の多い将棋ではないので、手探りでやっていました。▲3三角成(25手目)に△同金から△4四銀が見えていなくて、それに対して▲6八角(29手目)はあまりよくないと思いつつ。△3五歩が嫌だったのですが、角を打たずに頑張らないといけなかったのかな、という気はしています。
――四間飛車は予想していたか。
伊藤 事前には想定しづらいですが、有力な指し方のひとつかなと思っていました。
――33手目▲8八玉で昼食休憩になった。午前の手ごたえは。
伊藤 角を手放しているので、こちらとしてもそんなに自信は持てない。ちょっと失敗しているかなと感じていました。
――62手目△4六歩に▲9四歩で攻め合いを挑んだ。
伊藤 けっこう形勢が悪いと思っていたので勝負手気味でした。△4六歩が入ってしまう(=▲同歩と取るようでは)と展望がないと思ったので。本譜は少し難しくなってきたかな、という感じもしつつ、ずっと分からないまま指していました。
――最後の寄せ合いは、どのあたりがポイントだったか。
伊藤 こちらが秒読みに入ったあたり(80手目)は方針の岐路だったと思います。▲8五歩から攻めがつながるかどうか。本譜は少し細くなっていった気がします。
――本局全体を振り返って。
伊藤 自信のない局面が多かったので、未知の局面での対応力が問われていると感じました。
――第4局に向けて。
伊藤 もっと内容が向上するように取り組んでいきたいと思います。
(書き起こし=牛蒡)
激戦に幕
第3局は19時40分、116手で斎藤八段が勝ちました。消費時間は、▲伊藤4時間0分、△斎藤4時間0分(持ち時間は各4時間)。斎藤八段が1勝を返し、シリーズ成績は1勝2敗。第4局は5月23日に大阪府泉佐野市「犬鳴山温泉 み奈美亭」で指されます。



























