2024年5月31日 (金)

20240530a7304143 本局の対局場である「柏の葉カンファレンスセンター」は、「三井ガーデンホテル柏の葉」の2階に位置します。つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」西口からは徒歩2分ほどと好立地です。当ホテルは、三井ガーデンホテルグループで唯一の天然温泉大浴場を備えているのが特色です。2年前に行われた第7期叡王戦五番勝負第3局も同地で行われました。

【柏の葉カンファレンスセンター】
https://www.kashiwanoha-cc.jp/

【三井ガーデンホテル柏の葉】
https://www.gardenhotels.co.jp/kashiwanoha/access/

10時になり、両対局者に午前のおやつが出されました。注文は、藤井叡王が「パラダイスマンゴープリン、水出しアイスティー」。伊藤七段が「エスプレッソコーヒー&チョコパフェ、水出しアイスティー」です。

20240531a7304689(藤井叡王のメニュー)

20240531a7304692(伊藤七段のメニュー)

20240531a7304659(伊藤七段の初手は▲2六歩)

20240531a7304667(△8四歩を着手する藤井叡王)

20240531a7304675(関係者が退室したあとも、早いペースで指し手が進んでいた)

おはようございます。
本日の対局スケジュールは以下の通りです。

09:00 対局開始
10:00 午前のおやつ
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開
15:00 午後のおやつ
??:?? 終局

20240531a7304572(対局場は三井ガーデンホテル柏の葉の2階にある)

2024年5月30日 (木)

本局の模様は「ABEMA」の将棋チャンネルでライブ中継されます。

【第9期 叡王戦 五番勝負 第4局 藤井聡太叡王 対 伊藤匠七段|ABEMA】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/EEPqnvU2Mo9yD9

日時:5月31日(金)8時30分~23時
解説者:菅井竜也八段、佐藤和俊七段
聞き手:脇田菜々子女流初段、野原未蘭女流初段

本日の更新は以上です。明日9時開始の対局をお楽しみに。

対局当日の31日は、現地で大盤解説会が行われます(応募は締め切り済み)。
出演者は佐々木勇気八段、三枚堂達也七段、門倉啓太五段、加藤結李愛女流初段です。

【第9期叡王戦五番勝負 第4局 前夜祭・現地大盤解説会|日本将棋連盟東葛支部 柏将棋センター】
https://kashiwa-shogi.com/eiousen9/

関西将棋会館で開催される大盤解説会は、福崎文吾九段と今泉健司五段が担当します。

【5/31 関西将棋会館道場にて第9期叡王戦第4局大盤解説会開催!】
https://www.shogi.or.jp/event/2024/05/531_94.html

また、東京都渋谷区「駒テラス西参道」でも大盤解説会が開かれます。解説は瀬川晶司六段、聞き手は安食総子女流二段です。

【駒テラス西参道 第9期叡王戦第4局大盤解説会】
https://www.shogi.or.jp/event/2024/05/_94.html

両対局者は抱負を述べたあと、明日の対局に備えて降壇しました。続いて関係棋士、女流棋士、記録係が登壇。その後は佐々木勇八段、高見七段、三枚堂七段の3人で、本シリーズの第1局から第3局の将棋を振り返っていました。

20240530a7304513(写真左から石田和雄九段、佐々木勇気八段、勝又清和七段、高見泰地七段、三枚堂達也七段、門倉啓太五段、加藤結李愛女流初段、鎌田美礼女流2級、宮原暁月三段)

20240530a7304554(勢いは伊藤七段だが、藤井叡王も名人を防衛して流れを引き戻してきている、と三枚堂七段)

20240530a7304559(高見七段。「追い込まれて苦しい状況」と自分から認めて平然としている藤井叡王の胆力に感嘆していた)

20240530a7304546(伊藤七段は角換わりを志向するはずだが、そこで後手番の藤井叡王がどのような対策を用意しているのかが興味深い、と佐々木勇八段)

20240530a7304528(前夜祭会場は盛況だった)

20240530a7304488(両対局者の挨拶に先立ち、花束が贈呈された)

20240530a7304495(藤井聡太叡王)

柏には3年連続できています(※前期は柏対局は行われなかったが、叡王防衛後に「藤井聡太叡王を囲む会」が柏で行われた)。今日はラグビースクールジャパンを見学させていただいたのですが、そちらも昨年に新しく開校されたということで、くる度に新しくなっているといいますか、さまざまな先進的な取り組みが行われている街だなあという印象を持っています。柏には柏将棋センターもありますし、本当に将棋が盛んな地域だなあということも、くる度に実感しています。明日の対局は、スコア的には追い込まれて苦しい状況ではあるんですけれども、しっかりと集中して、皆様に最後まで楽しんでいただけるような熱戦にできるように全力を尽くします。

20240530a7304504(伊藤匠七段)

私は柏を訪れるのは、おそらく初めてかと思います。柏というと、やはり石田先生が師範を務めておられる柏将棋センターのイメージが強くあります。本当に多くの棋士を輩出していますし、将棋熱の高い地域なのだなと感じています。明日の対局は、シリーズとしては佳境といえる一局かと思います。第3局から1ヶ月ほど間が空きまして、自分としては久々の大きな舞台での対局です。見る方に楽しんでいただけるような熱戦をお見せできればと思っています。

20240530a7304524(立会人の石田和雄九段)

私は木村義雄十四世名人の直系の棋士なんですね。そして板谷四郎九段(木村十四世名人の弟子であり、石田九段の師匠)、板谷進九段(板谷四郎九段の息子であり、石田九段の兄弟子)から、流れは藤井聡太叡王のほうに流れていく(藤井叡王の大師匠が板谷進九段)。そういう系列の一門でございます。木村名人は、将棋には勝負という面がありますが、しかしまた将棋には将棋道という広い世界があるのだということをいいました。ただ離れ小島で将棋に勝って、「強い、強い」といってたってしょうがない。今回の叡王戦のように、みんなの熱い視線に見守られてこそ、皆様の感動を得られる、そして将棋という存在が広く知れ渡るんだと思います。藤井さんは、みんなが何回もいってるように大天才です。この人に勝つなんてことは、とても信じられない。ところが早くも……。藤井さんは、自分でいってましたね。「追い込まれて苦しい状況です」なんて、淡々といってましたね。だから、「あんまり追い込まれてないのかな?」「こっちが勝手に追い込まれたと思ってるだけかな?」なんて、思いました。でも、明日はとっても面白い勝負です。楽しい勝負です。でも、見ているほうが楽しい将棋というのは、指している本人にとっては苦しいんですよ。しかし、そういうものなんです。柏での叡王戦が定着して、ますます盛り上がることを願っています。

(書き起こし=睡蓮)