2026年5月23日 (土)
千日手の気配
注目の次の一手
七宝瀧寺(2)
両者、残り1時間を切る
七宝瀧寺(1)
犬鳴山七宝瀧寺(いぬなきさんしっぽうりゅうじ)は、飛鳥時代の661年、修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が28歳の時に開山したと伝えられています。これは奈良の大峯山よりも早く開かれたため、古くから「元山上(もとさんじょう)」とも呼ばれ、葛城修験の最も重要な根本道場として信仰を集めてきました。
その後、平安時代初期に日本を大干ばつが襲った際、淳和天皇の命によりこの山で雨乞いの祈祷が行われました。その祈祷が見事に成就して恵みの雨が降ったことから、天皇より山中にある高名な7つの滝を金銀などの七宝に見立てて「七宝瀧寺」という由緒ある寺号を賜ったとされています。2020年には日本遺産に認定されました。




45分の長考で斎藤八段は▲3八金と寄りました。山崎九段は「千日手濃厚」との見解を示します。しかし、井上九段は「叡王が打開するでしょう」。戦いの延長を期待しますが、関係者と千日手指し直し局に向けて、再開時間の打ち合わせを並行して行い、抜かりはありません。
控室では先手の次の一手に注目が集まります。▲3八金や▲5八金とすれば、後手も呼応して金を移動する可能性があり、その変化のいき着く先は千日手です。控室では、先手の打開策として▲8三桂が挙がりますが「斎藤八段の棋風ではない」との声も聞かれます。






上図△2五桂から▲同桂△同歩▲8四歩△2六歩と進みました。急に流れが激しくなったかと思いきや、▲2八歩△8二歩と進み、再び局面は落ち着きを取り戻します。
17時20分頃、△8二歩に斎藤八段は時間を使い、両者の残り時間は1時間を切りました。控室では▲4八金△6二金の2手が並びます。「終わりのない戦い」との声が聞かれました。




じりじりとした中盤戦です。上図△3二玉は1時間7分の長考でした。控室で検討を進める谷川十七世名人は▲8四歩を候補に挙げました。以下△同飛▲5一角△5三角▲6五桂打△同歩▲同桂☖8六角▲7七金△同角成▲同玉☖5二金打▲2一角△2二玉▲5三桂成(変化図)の進行を示しました。
最後の成り捨てが華麗な好手。(1)△5三同金右は▲8四角成△2一玉に▲8一飛が王手香取りで先手よし。(2)△5一金に▲4三成桂△2一玉▲3三成桂で後手玉に詰めろがかかります。













