2026年5月24日 (日)

泉佐野市は2026年1月30日に公益社団法人日本将棋連盟と「将棋文化の振興及び継承に係る連携協力に関する協定」を締結しました。これは全国で4番目(高槻市、渋谷区、名古屋市)、関西の自治体では2番目となる取り組みです。市はこれまでも「全日本アマチュア将棋最強戦」の開催や、タイトル戦の誘致などを通じて将棋文化を広く発信してきました。今後も本施設を日常的な拠点とし、棋士との連携による青少年の健全育成や、伝統文化の継承、さらには地域経済の活性化を図ります。
将棋大会出席のあと、両対局者一行は「さの将棋まちば」のオープニングセレモニーに出席しました。つばさ通り商店街内の呉服店だった店舗を再活用し、新たな賑わいと市民交流の拠点を創出するプロジェクトです。施設は2階建てで、1階には一般対局が可能な道場を配し、2階には泉佐野市在住の棋士である矢倉規広七段が講師を務める将棋教室「泉佐野将棋塾」が開かれます。対象者は小学1年生から中学3年生まで(小学生以下は要相談)と、一般の方向けの将棋教室(年齢に関係なく参加可)に分かれます。
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Img_7227(1階は7つのテーブルに盤駒が用意される)

Img_7239(2階には足つき盤が4面)

Img_7243(道場として使用する部屋。関係者はそろって記念撮影に応じた)

【さの将棋まちば】
・場所:泉佐野市本町3-30
※店舗付近に専用駐車場(6台)、駐輪場あり
・開館時間:12:00~19:00
・休館日:毎週月曜日と火曜日
※月曜日が祝日にあたる場合は、翌水曜日を休館
・利用概要 無料会員制

詳しくは泉佐野市役所ホームページでご確認ください。
https://www.city.izumisano.lg.jp/kakuka/kyoiku/shogaigakushu/menu/18010.html


以上で本局の中継ブログの更新を終了します。五番勝負は2勝2敗の五分で、2期連続のフルセットとなりました。番勝負のゆくえにご期待ください。

対局翌日、両対局者と関係棋士は泉佐野市で開催された「泉佐野こども将棋大会」に出席しました。本局を記念して開かれたこのイベントには、大勢の子どもたちが集まり熱戦を繰り広げます。両対局者から激励の言葉が送られたあと、対局中の盤面を見て回る時間も。中には、対局時計に慣れない子どもに、優しく使い方を教える場面も見られました。
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2026年5月23日 (土)

局後のインタビューを終えて、両対局者は大盤解説会に足を運びました。大勢のファンの方々が終局を見届け、訪れた対局者に盛大な拍手を送りました。
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Img_7014(斎藤八段は将棋の精度について振り返った)

Img_7018(伊藤叡王は連敗からの気持ちの立て直しに言及した)

終局直後の談話です。
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Img_7000(斎藤八段は二転三転の最終盤を制した)
―― 本局、先手で相掛かりになった。
斎藤 早々に駒組みが甘かった気がして、途中からは千日手になればいいなと。先手番としてはつらい将棋になったなと思っていた。
―― 検討では千日手がささやかれていたが、果敢に打開した。
斎藤 千日手で仕方がないかなと思っていたが、場合によっては動かれる可能性もあり、ちょっと考えた結果、動くほうが望みがあるのかなと思って進めた。
―― 73手目の▲3八金は46分の長考だった。
斎藤 後手のほうが手持ちの桂が1枚多く、打開しにいったほうがいいのかなと思った。
―― 18時くらいまで、形勢はほぼ互角くらいではないかと控室では話されていた。
斎藤 基本的にはあまり自信がなかったが、後手玉が薄い状態を続けて終盤に期待しようかと思った。
―― 115手目▲4五桂の評判がよかった。
斎藤 少し駒が増えてきたのでチャンスがきたのかなと思ったが、△2一桂(116手目)から△4二歩でまた手が見えなくなり、間違えてしまったかなと思ってはいた。ただ、そのあと、上部に逃げ出して混戦を目指そうと思っていた。
―― AIが示す評価値は、シーソーゲームのように揺れ動く終盤戦だった。
斎藤 チャンスかなと思ったり、間違えたかなと思ったり、同じような繰り返しだったが、最後まで集中力だけは切らさないように指そうと思っていた。
―― △3三桂(142手目)に対する▲3六銀に感嘆の声が上がった。
斎藤 △3三桂に金を取れないので普通は負けかなと思ったが、▲5四角成があってまだ際どいかなと判断して、▲3六銀と打った。
―― 最終的に優勢を意識された局面は。
斎藤 ▲7二馬(151手目)が飛車取りになる順が残っていて、そういう展開は予想していなかったが、配置はよくなったのかなと思っていた。
―― 五番勝負は2連敗スタートから2連勝して、2勝2敗で最終局となった。
斎藤 第5局につなげられたのはよかったが、内容的には改善しなければいけない。
―― 第5局にどのような気持ちで臨むか。
斎藤 柏市では叡王戦をずっと開催していただいている。昨年に伺った恩を返せるような熱戦にできるように頑張りたい。

Img_7002(伊藤叡王は連勝からの連敗で、第5局を迎える)
―― 相掛かりになった点について。
伊藤 △3三桂(50手目)のあたりまでは、後手番としては成功しているか思っていた。ただ、そのあとの手が広く、悩ましい局面が続いた。
―― 千日手の可能性のある局面が続いた。
伊藤 ▲2五桂(51手目)とぶつけられたので、すぐに千日手になることはないと思っていた。その後、▲8五桂打(57手目)と打たれる構想に気づいていなかった。そこでしっかり考えたものの、あまり自信の持てる順が見つからないまま指していた。
―― 検討陣は形勢の揺れ動く終盤戦と見ていた。
伊藤 △7三桂(88手目)から△6五桂と指したあたりでまた自信がなくなった。秒読みになってからは、わけが分からないまま指していたという感じだった。
―― これで2勝2敗となり、最終局となった。
伊藤 中盤から終盤にかけてうまく指せていない将棋が続いていると感じる。もう少し改善して臨まないといけない。
―― 本局のあとも重要対局が重なる。
伊藤 体調管理に気をつけて、心身ともに充実した状態で過ごせればいいかなと思う。

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第11期叡王戦五番勝負第4局、▲斎藤慎太郎八段-△伊藤匠叡王戦は、20時6分、155手で斎藤八段の勝ちとなりました。消費時間は両者4時間0分(チェスクロック使用)。この結果、シリーズ成績は2勝2敗となり、2期連続でフルセットとなりました。第5局は5月31日(日)に、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で指されます。

20260523141上図から△4六同金は▲同角以下の詰みがあります。二転三転の最終盤、どちらも策を尽くして懸命に競り勝つ順を模索します。伊藤叡王は△3三桂という妙手を繰り出しました。▲4五金には△5七飛成▲同銀に△4五桂が王手銀取り。不動だった桂を活用して先手玉に迫れます。思わぬ伏兵の登場に井上九段は「これは見えない、先手を持っていたらパニックになりますよ」と頭を抱えました。

20260523127上図は6九にいた角を取って、大駒交換を受け入れた局面です。飛車を渡すと先手玉は王手がかかりやすくなって危険極まりないだけに、腹をくくった選択といえます。形勢は「伊藤叡王が抜け出したように見えるが、まだはっきりしない」との声が聞かれます。第5局か、防衛か。いずれにせよ、終局までの道のりはそう遠くないと見られています。

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(外は真っ暗)

20260523110秒読みに入ると、当然ながら指し手の速度が上がります。局面は激しい変化に進み、一気に終盤戦に突入しました。上図は▲4五歩の急所攻めに対し、放置して△7五桂と跳ねて飛車先を通した局面です。白熱の終盤戦になり、継ぎ盤周りは賑やかさを増しています。
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2026052395桂を目標にして歩を合わせ、銀の押し上げを狙います。伊藤叡王はこの局面で残り時間を使いきりました。ここから、双方1手60秒未満の着手となります。
控室を出ていた井上九段は、スーツから和服に着替えて戻ってきました。千日手時の入室に備えた早めの対応でしたが、その可能性が潰えたのを見て、ほっと胸をなで下ろしました。

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