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2008年12月11日 (木)

中村九段の見た第6局

20081210__34 △3一玉(図)が渡辺さんの新手で作戦だったようですね。対して▲6五歩とされると危険ではあったのですが、羽生さんは見送って▲2五歩。渡辺さんの気迫が上回ったというべきか、ここから渡辺さんがペースをつかみましたね。
進んで羽生さんが2筋を交換した手に△6二角がピッタリの反撃で、凝り形だった飛角銀が伸び伸びとしました。封じ手直前の大長考(1時間18分)は羽生さんの誤算を物語っているかもしれません。
△7七飛成を▲同桂のほうが中央の厚みの関係で難しかったとは思うのですが、やはり先手が少しずつ足りないようです。
渡辺さんの快勝譜と言っていいでしょう。
スコアも内容も渡辺さんに勢いがあります。将棋界では3連敗から4連勝は前例がないのでジンクスとも戦うことになります。
最終局は歴史的な一局となりました。みなさんもぜひご注目下さい。


20081211nakamura (本局の立会人を務めた中村九段)

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