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時刻は14時を回りました。前記事の▲5五同角に高野四段は36分の考慮で△5五同銀と応じ、▲5五同飛に△6四角(図)と、もらったばかりの角を打って対抗しました。以下(1)▲8五飛は△同飛▲同桂△3四歩で、後手の2枚の角がよく働いているという意図と思われます。先手が(2)▲5六飛と引けば△5五歩で、流れはまた一時的に落ち着くのかもしれません。早指しだった高野四段が午後に入って時間を使い出し、両者の消費時間はほぼ同じくらいになっています。
(高野四段)
13時28分、後手が△5五歩と2五飛の横利きを止めたのに対し、先手の増田六段が2分の少考で▲5五同角(図)と踏み込んでいきました。以下△5五同銀▲同飛となれば先手は角銀交換の駒損ですが、▲8五飛とぶつける筋が復活し、左右の桂も好機に使えそうな形。形勢はまだ不明ですが、いずれにしても本格的な戦いが始まりそうです。
(積極的な指し回しの増田六段)
(睡蓮)
(佐藤紳七段が検討中。盤を挟んでいるのは、しんぶん赤旗の観戦記を担当する木屋太二さん)
(渡辺弥生女流初段も姿を見せている。先日の三番勝負第1局の観戦記を担当した)
(再開直前の対局室。高野四段は、休憩中もほとんど盤の前を離れなかった。増田六段が戻ったのは、12時30分頃)
(再開を告げられると、増田六段はすぐに盤上に手を伸ばす)
(再開の一手は▲3六歩だった)
(鋭い視線の高野四段)
(午後の戦いに入った)
(高野四段が盤の前で考え続けている)
図の△4二銀に増田六段が17分使ったところで正午になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲増田1時間18分、△高野23分。昼食の注文は、増田六段が「うな重(松)、肝吸」(ふじもと)。高野四段は注文なしでした。対局は12時40分に再開されます。
(増田六段の昼食)
図は11時45分頃の局面。要所でまとまった時間が使われる以外は、ともに早指しで進めています。特に高野四段のほうは決断がよく、通計でまだ23分しか使っていません。
図は、増田六段が16分の考慮で▲6六角と出たところ。後手の浮き飛車に対して、直接的に働きかけました。あまり見ない指し方ですが、本局のために特別に用意してきた作戦でしょうか。以下は△8二飛に、増田六段はさらに20分使って▲6八玉としました。控室の佐藤紳七段は、ここからは高野四段のほうも時間を使うだろうと話しています。
(増田六段)
(記者に解説中の佐藤紳七段。「▲6六角は意欲的ですね」とのコメント)
図は10時25分頃の局面。開始からどんどん指し手が進み、第1局と同様に相掛かりの将棋になりました。互いにここのところ主戦場にしている戦型です。
(立会人が定刻になったことを告げ、両対局者が礼を交わす)
(増田六段の初手は▲2六歩)
(高野四段は△8四歩と返した)