―― 2連勝で三番勝負を制しました。いまのお気持ちは。
増田 苦しい将棋で、負けを覚悟した局面もあったのですが、勝ててとても嬉しいです。
―― 苦しいと思った局面は。
増田 △5六桂と打たれたところは、相手玉も堅いので、マズイ展開だと思います。
―― 逆転だったと思うのですが、どこが勝負どころですか。
増田 △4七香成を入れずに、単に△2六飛成なら、ちょっと後手玉が詰まなくて、負けかなと思います。
―― 勝ちだと思った局面は。
増田 ▲9三桂と打って、本譜の順の詰みが見えたので。
―― 第1局、第2局を通じて、いかがですか。
増田 どちらも難しい将棋だったのですが、勝つことができて、嬉しいです。
―― 昨年は別の棋戦ですが、三番勝負で先勝しながら、逆転負けをしました。バネにはなりましたか。
増田 昨年の経験から、第2局は重要だなと思っていました。本局で決めようと思っていました。
―― チャンスがあったと思いますが。
石田 第1局に続いて、終盤のミスが目立ってしまったなと。序盤もちょっと苦しかったので。
(吟)
123手まで増田四段が勝ちました。この結果、第47期新人王戦決勝三番勝負は2連勝で増田四段が制し、初の棋戦優勝を果たしました。終局時刻は17時48分 残り時間は両者ともに1分。
(八雲)
図の▲8二金を石田四段は△同玉と取った。後手玉が即詰みのコースに入り、控室は騒然となっている。
(吟)