終局後は、感想戦の前にインタビューが行われました。
【池永天志四段】
(勝ったものの反省が多かったのか、眉間にシワを寄せることが多かった)
――本局を振り返って
池永 序盤の対応がまずかったです。途中からは下駄を預けるような形になって、やられたらしょうがないかなと思っていました。
――そういう意味では逆転の将棋だったと
池永 そうですね、苦しい局面はあったと思うので。どこで難しくできたのかは分かりませんが。本譜は駒損を受け入れる展開にしましたけど、そこはよくなる理屈がなかったです。
――次局に向けて
池永 本局は序盤が準備不足というか、まずかったので、次までに修正していければと思います。
【齊藤優希三段】
(丁寧に回答するも、「ひどい」と自身を戒める言葉も)
――研究の出だしでしたか
齊藤 そうですね。経験のある形だったのですが、そのあとは思った以上に手の作り方が難しかったです。途中で攻め方を間違えてしまったということが敗戦につながった気はします。そこがいちばんの反省点ですけど、具体的にどうすればよかったのかはまだ分かりません。
――68手目△2四歩を▲同馬と取りました
齊藤 あのあたりはもう自信がありませんでした。と金を無条件で作られていましたし、ひどい状態でした。
――次局に向けて
齊藤 本局はひどい将棋になってしまったので、次局は接戦の面白い将棋にできればと思います。
(虹)
齊藤三段は辛抱しますが、ここでシンプルに△2八飛と打つのが厳しい手です。2四馬に当てつつ、△7八銀成▲同銀△8七金の筋で先手玉を追い詰めるのが真の狙いとなります。
(苦しい将棋だったが、池永四段がチャンスをものにできたか)
(虹)
淀川は、琵琶湖を水源とした唯一の河川です。滋賀県大津市で琵琶湖から流れ出たときは瀬田川と呼ばれ、京都府に入るあたりで宇治川と名を変えます。さらに桂川と木津川が合流して淀川と再度名を変え、大阪湾に流れ込みます。
対局場付近では大阪市北区と淀川区の境を流れており、上流側に十三大橋(全長681.24メートル)、下流側に新十三大橋(全長792.80メートル)が架かっています。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止する運びとなりましたが、毎年8月頃になるとなにわ淀川花火大会が開催され、大勢の観覧客でにぎわいます。