(投了図は△4三桂まで)
終局は19時7分、194手の大熱戦であった。2枚の棋譜が激闘を物語っている。本日はご観戦ありがとうございました。
(吟)
逆転で初戦を制した広瀬五段、安堵の表情を見せた。
終盤まで優勢に進めた中村四段だったが・・・・。惜しくも勝ちきることが出来なかった。
観戦記者の質問に答えながら、感想戦を行う広瀬五段。
194手で広瀬五段が初戦を制した。第2局は10月13日、東京将棋会館で行われる。
図は△4八銀とした局面。▲同玉△6七飛成まで進行した。これは後手が優勢の局面となった。
図の△5九角で控え室はざわめいた。これは後手逆転か、先手大丈夫?の声が飛んでいる。
後手玉は金がないので受けにくい形となっているため、△7八銀と攻める手が検討されているが▲同銀△同馬▲7九銀打△8九馬▲同玉△7八銀▲同玉△6六桂▲7七玉で先手玉は寄らないようだ。
図は△7二金と打った局面。先手の竜と馬が自陣によく利いている。後手は攻め駒不足が懸念されている。
図は▲5四金と中村四段が打った局面。先手は△7四歩から催促されるため、優劣はともかく先手が忙しいのではないかと検討陣。▲7五桂のタイミングが早かったのではないかとの声も聞こえる。残り時間は中村四段9分、広瀬五段1時間と持ち時間に差がでている。
検討を行う佐藤(天)五段、村中秀史五段、伊藤真吾四段。
図の▲3三馬は▲7五桂の狙い。これには桂打ちを防ぎながら馬筋を通す△7四歩がうまそうだが、▲5五桂△6二金引▲6三歩△7二金寄▲6二銀と食いついて、これは先手が良さそう。また図から△6七歩▲同銀と形を乱してから△6一歩と受けるのは▲1一馬と香を補充する手が有力。次に▲6六香を狙っている。
(モニターを食い入るように見つめた後、検討の盤にちらりと目をやる佐藤康光九段)
(こちらはじっと検討を見つめる矢内理絵子女王)