2023年4月11日 (火)

Dsc_3917(8時32分、菅井八段が入室)

Dsc_3952(禅のように手を組み、対局開始を待つ)

Dsc_4014(8時48分、藤井叡王が入室)

Dsc_4047(藤井叡王)

Dsc_4025(菅井八段)

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おはようございます。本日の神田は晴れ。予想気温は12度から25度です。

09:00 対局開始
10:00 おやつ
12:00 昼食休憩(1時間)
13:00 対局再開
14:00 大盤解説会開始
15:00 おやつ

Dsc_3905(今朝の神田明神)

2023年4月10日 (月)

Dsc_3790_2(藤井叡王)

「明日から叡王戦五番勝負が始まります。前期からもう1年がたったのか、という思いが強いです。今年も神田明神様を参拝させていただきまして、あらためて身の引き締まる思いがいたしました。今期は振り飛車党の菅井八段との対戦ということで、これまでのタイトル戦とはまた違ったシリーズになると思いますし、自分自身も昨年までの経験を生かし、新たな将棋をものにできたらと思っています。明日は多くの方に見ていただける対局になるかと思いますので、その注目に応えられるような熱戦にできるよう、全力を尽くしたいと思います」

Dsc_3866(菅井八段)

「このシリーズは本当に注目されると思っていますし、注目される理由は自分もわかっています。自分も30歳を迎えて、いまから作っていく自分の道ですとか、自分の人生も大きくかかっていますので、力を発揮できるように頑張っていきたいと思います。藤井さんはいままでで最高の棋士だと思っていますので、思いっきりぶつかっていきたいと思います」

Dsc_3869(島九段)

「明日は素晴らしい若者たちが戦うのだと、いまから楽しみでなりません。二人の新しい物語がまたつむがれていくのだと思います」


以上で本日のブログ更新を終わります。
明日もよろしくお願いいたします。

対局者は関係者食事会に出席しました。

Dsc_3586(河村宣行・不二家代表取締役社長)

「私ども不二家は第6期から日本将棋連盟さまとともに叡王戦の主催をさせていただいておりますが、コロナ禍という長いトンネルもようやく先が見えてまいりました。明るい未来の光が見え始めたなかで、この叡王戦五番勝負が行われるのは大変うれしく思っております」

Dsc_3655(佐藤康光・日本将棋連盟会長)

「菅井八段は振り飛車党ということで、居飛車対振り飛車の対抗形が予想されます。振り飛車を指される将棋ファンの方も多いですから、関心の高いシリーズになると思います」

Dsc_3671(藤野英人・レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長)

「私たちの会社は4月25日に上場(東京証券取引所グロース市場)することになりました。ChatGPTというすごいAIが出てきまして、『今後どうなるのか。私は不安です、怖いです』という声も聞かれますが、将棋界がそうであるように、『AIとともに歩み、互いに成長していく道を選べばいいんじゃないか』と私はいつも言っています」

Dsc_3697(森畑明・豊田通商総務部部長)

「愛知県では『目指せ藤井聡太』と将来を嘱望される子どもたちが生まれてきています。第3局ではスポット協賛をさせていただきます。熱い戦いを繰り広げていただければと思います」

Dsc_3732(関路子・日本AMD代表取締役)

「将棋においては、棋士の皆さんの真剣さであったり、真面目な取り組みや研究の成果がいかに出るかであったり、そういったところに感動が生まれるのだと思います。藤井さんに出ていただいている弊社のCMに『神の一手』というのがあります。今回の戦いでも神の一手を期待しています」

Dsc_3762(清水祥彦・神田神社宮司)

「神田明神は秋葉原の氏神様でもあり、伝統ある神田と日本橋の氏神様でもあります。私どもは伝統と革新をテーマに、1300年の歴史(神田明神は730年に創建)を次の2000年に守り伝えるべく活動いたしております。明日は歴史に残る、多くの人の心に残る一戦となることを期待しつつ、楽しみにしております」

対局前日の記者会見です。

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――名人戦と並行してのタイトル戦だが、対局に向けての調整は。
藤井 前期は対局の少ない状況で開幕を迎えましたが、対局が多いほうが状態を維持して臨みやすいというメリットもあるのかなと思っています。

――菅井八段の印象は。
藤井 菅井八段は振り飛車党で、鋭い攻めの技術と力強い受けを兼ね備えられている印象です。普段から将棋に対して非常にストイックに取り組まれている方と思っています。

――タイトル戦で振り飛車党と戦うのは初めて。
藤井 これまでとは将棋の内容が大きく変わってくると思うので、こちらもそれに合わせて調整していけたらと思っています。

――相居飛車と対抗形(居飛車対振り飛車)では、違う思考が求められるのか。
藤井 対抗形は中盤の押し引きが相居飛車と比べて長くなる印象があります。時間配分も含めて、その辺りを対応できればと思います。

――叡王戦のタイトル戦の持ち時間は4時間、名人戦は9時間と大きく違う。並行して戦うなかで、どのようにスイッチの切り替えているか。
藤井 叡王戦は番勝負のなかで持ち時間が短く、名人戦とは対照的であるんですけど、一局ごとに対局の条件が変わってくるのは自然なことでもありますし、切り替えながら何とかやっていければ。

――公式戦で対振り飛車は昨年9月の久保利明九段戦以来と遠ざかっている。実戦感覚が離れているという懸念はあるか。
藤井 ここ数年、公式戦で振り飛車党の棋士と対戦することが以前より少ないことは懸念材料ではあると思っていますが、番勝負に向けての調整はしてきましたし、対局しながら感覚をつかんでいければ。

――叡王戦五番勝負で用意されるおやつについて。
藤井 前期は「カントリーマアムチョコまみれケーキ」をいただいて、すごくおいしかったです。その前に自分が「チョコまみれが好き」とどこかで話したことがあり、それに合わせて作っていただいたのかな、とうれしかったのを覚えてます。今年も楽しみにしています。

――今年度は他棋戦を含めて多くの防衛戦が始まるが、それに向けての意気込みは。
藤井 挑戦か防衛戦かの違いを意識することはないですが、防衛戦はいきなりシリーズが始まるので、開幕までにコンディションを上げていくことが重要になると思っています。その点を意識して戦っていけたら。

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――5年ぶりのタイトル戦が明日に迫ったが、ここまでの道のりを振り返って。
菅井 あまり調子がいいと思っておらず、いまの力で挑戦できるとは思っていなかったのが正直なところ。あとは精いっぱい頑張るだけと思っています。

――菅井八段にとって叡王戦は今年度の始まり。改めて、叡王というタイトルについては。
菅井 (自分が戦った)いちばん最後のタイトル戦がすごい前なので、そのときの記憶もほとんど残っていません。何といいますか、自分の数年間の悔しさをぶつけたいと思っています。

――藤井叡王の存在について。
菅井 いま最強の棋士という存在ですし、自分も藤井さんと勝負するなかで成長できると思っています。

――藤井叡王とはタイトル戦では初めて。これまでの対局と違う部分があるか。
菅井 普段の対局と変わらずにやっていこうかなと。タイトル戦は久々なので、普段の対局より自分の力がうまく発揮できるかが大切になると思っています。

――藤井叡王の強さというのは。
菅井 自分たちの世代よりも将棋の作りや感覚が違う。あとは終盤の正確さだと思います。

――振り飛車はAI全盛の現代将棋において不利といわれることがある。
菅井 確かにいまの時代、振り飛車は評価されませんし、ほとんどの棋士が採用しない作戦ですが、将棋ってそういうものじゃなく、結局最後は力比べ。そこで強い者が勝つのが将棋ですから、あまり戦型の苦しさとかは気にしていません。

――多くの棋士から藤井さんには特別な対策が必要になると聞く。今回は藤井対策としてスペシャルな作戦を用意してきたのか。
菅井 自分ではいつもスペシャルな作戦でいってるつもり。菅井流の振り飛車で頑張りたいと思います。

――直近のA級順位戦ではいい形で勝たれたが、攻略のイメージはできているか。
菅井 まったくできていませんし、将棋は始まってみないとわからないものなので、集中力を目いっぱい高めて頑張りたい。

――今回のシリーズの内容と結果によって、振り飛車党から注がれる視線が変わるかもしれない。決意のほどは。
菅井 いまの現状で自分が藤井さんに負けると、自分以外の振り飛車党では絶対に勝てませんから、そういう意味では最高の振り飛車対最高の居飛車の戦いだと僕は思っています。

(撮影=牛蒡、書き起こし=玉響)

特別参拝を終えた後、検分に臨みました。対局室は明神会館、茜の間。2種類の駒から大竹竹風作、昇龍書が選ばれました。照明はやや抑えめに、空調は22度に設定されました。

Dsc_3355_2(藤井聡太叡王)

Dsc_3340(菅井竜也八段)

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Dsc_3377(2種類の駒を数枚ずつ並べた)

Dsc_3394(大竹竹風作、昇龍書)

藤井叡王と菅井八段は現地到着後、特別参拝に臨みました。

Dsc_3178(御社殿に向かう対局者)

Dsc_3200(祓の儀、祝詞奏上)

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Dsc_3227(福鈴を授かる)

Dsc_3235(玉串拝礼)

Dsc_3311(御社殿の前で記念撮影)

第8期叡王戦五番勝負は2023年4月11日(火)に東京都千代田区外神田「江戸総鎮守 神田明神」で開幕します。藤井聡太叡王は3連覇を目指します。菅井竜也八段は叡王戦五番勝負に初登場です。

振り飛車党の菅井八段が挑戦者ということで対抗形シリーズが予想されます。振り飛車党のタイトル戦登場は叡王戦では初めて。タイトル戦全体では2020年の久保利明九段(王座戦)以来のこと。藤井叡王がタイトル戦で対抗形を指したことはまだありません。

対局開始は9時。持ち時間はチェスクロック使用で各4時間、切れたら一分将棋。昼食休憩は12時から1時間。第1局の先後は振り駒で決定します。立会人は島朗九段、記録係は田中大貴三段(北島忠雄七段門下)が務めます。現地の大盤解説会(事前申込制)の解説は久保利明九段、聞き手は脇田菜々子女流初段。棋譜中継は玉響、ブログ更新は牛蒡が担当です。よろしくお願いします。

第1局 4月11日(火)東京都千代田区「江戸総鎮守 神田明神」
第2局 4月23日(日)愛知県名古屋市「名古屋東急ホテル」
第3局 5月6日(土)愛知県名古屋市「か茂免」
第4局 5月28日(日)岩手県宮古市「浄土ヶ浜パークホテル」
第5局 6月17日(土)千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」

不二家の叡王戦特設サイトは第8期五番勝負に向けてリニューアルされました。
コンテンツが盛りだくさんですので、ぜひご覧ください。

【主催=不二家】
https://www.fujiya-peko.co.jp/
https://www.fujiya-peko.co.jp/eiou/
【特別協賛=ひふみ】
https://hifumi.rheos.jp/
【協賛=中部電力】
https://www.chuden.co.jp/
【協賛=豊田自動織機】
https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html
【協賛=豊田通商】
https://www.toyota-tsusho.com/
【協賛=日本AMD】
https://www.amd.com/ja.html
【第 1 局協賛=江戸総鎮守 神田明神】
https://www.kandamyoujin.or.jp/

【第1局 棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/8/eiou202304110101.html


叡王戦五番勝負では見届け人を募集しています。

【第8期叡王戦五番勝負「見届け人」を募集します】
https://www.shogi.or.jp/news/2023/03/832442.html