第50期決勝三番勝負第1局 Feed

2019年10月 9日 (水)

感想戦(2)

Dsc_2661_3(先勝した増田六段。得意の相掛かりで後手番を制した)

Dsc_2662(後がない高野四段。師匠の木村一基王位譲りの粘り強さを発揮できるか)

Dsc_2665(感想戦は18時37分に終了した)

第2局は10月21日(月)、東京・将棋会館で行われます。そちらもお楽しみに。

(紋蛇)

感想戦(1)

Dsc_2598

Dsc_2618

Dsc_2620_2

Dsc_2622
(紋蛇)

終局直後

Dsc_2567(終局直後)

Dsc_2572_2(先勝した増田六段。3回目の優勝にあと1勝)

Dsc_2578(敗れた高野四段)

【終局直後のインタビュー】

――一局を振り返ってください。

増田 序盤からずっと難しい展開だと思っていました。中盤で飛車角交換できて指しやすくなり、優勢になったと思ったんですけど、最終盤かなり難しくしてしまって、最後は何とか逃げきれました。

――手応えはどの辺でしょうか。

増田 △7六桂(110手目)と打ったあたりです。自玉に詰めろがこないことを確認でき、相手玉に詰めろをかければいいので、勝ちかなと思いました。

――高野四段はいかがでしょうか。

高野 難しい将棋だと思ったんですけど、そっか……。どのあたりで判断を間違えたのか、とっさには分からないですね。飛車を渡してやれなかったとすれば、最初のほうに戻らないといけないかもしれないです。

――増田六段は3度目の優勝を目指すシリーズですが、意気込みはいかがでしょうか。

3回優勝することは難しいですし、過去に達成した棋士は少ないので、かなり強い気持ちで挑みました。

――2局目の抱負をお願いします。

増田 1局目に勝てたので、展開的に楽になったかなと思いますが、次は先手番なので、しっかり主導権を握って戦える将棋にしたいと思います。

高野 第1局は、先手番を落として負けで結構痛いと思ったんですけど、しっかり準備して、気持ちを切り替えて、3局目につなげるように頑張りたいと思います。



(紋蛇)

決勝三番勝負第1局は増田六段が勝利

20191009a

決勝三番勝負第1局は、図の局面までで増田六段の勝ちとなりました。終局時刻は17時53分。消費時間は、▲高野四段2時間59分、△増田六段2時間59分。

後手勝勢

100
後手が大きく駒得し、寄せの道筋を立てやすくなっています。増田六段が勝勢です。

(紋蛇)

増田六段も一分将棋

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増田六段は△6九飛成で一分将棋に入りました。千葉七段は後手が優位を拡大していると判断しています。

Dsc_2520(対局再開時の増田六段)

(紋蛇)

一分将棋で勝負手を放つ

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高野四段は一分将棋になるまで考えて、▲7四桂と打ちました。増田六段は△7三玉▲4五桂△5一飛と応じています。

72
増田六段が薄い先手玉は反動がきついことに目をつけて、冷静に受けに回っています。千葉七段は先手が苦しいと見ています。

Dsc_2518(対局再開時の高野四段。現在は苦しいと見られている)

(紋蛇)

辛抱の応酬

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図は△5四歩と▲5五桂を防いだところ。以下▲2七角△7五歩▲8六歩△8四歩▲9八角と進んでいます。

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先手は角2枚で左右の桂頭、後手は△5四歩から△8四歩と先手の桂を使わせないように辛抱しています。千葉七段は桂得したところは先手持ちでしたが、▲9八角と打ったところは先手陣に△2九飛のスキがあるため、後手持ちになりました。

Dsc_2522(対局再開時の増田六段)


(紋蛇)

どっちも強気

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「強い手だねぇ」「ベテランでは考えられない進行です」「強気と強気のぶつかり合い」と佐藤康九段。▲7七桂は△5七桂成▲同玉△3五角を誘発します。飛車を取られても、本当に先手玉は大丈夫なのでしょうか。

Dsc_2515(対局再開時の高野四段。超強気の手を指した)

(紋蛇)

戦いが始まる

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▲4六飛に△6五桂で、本格的な戦いが始まりました。対して▲6六歩は△5四歩▲4四銀△同金▲同飛△5七桂成▲同玉に△3五角が王手飛車になるため、▲6八金△5四銀が検討されています。△5四銀は玉が薄くなるものの、持ち駒を増やして攻めを厚くする方針です。

Dsc_2560(千葉七段と検討するのは佐藤康光九段)

Dsc_2563(継ぎ盤をバンバン動かす。「△6五桂は早いタイミングかと思いましたが、検討してみると容易ではない」と佐藤康九段。形勢は難しいようだ)

(紋蛇)