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14時30分、両対局者におやつが用意されました。注文は「窯出し芋」。またドリンクとして、服部六段が「オレンジジュース」、高田五段が「オレンジジュース」と「アイスコーヒー」。※対局者とは別に注文したものを撮影しました。
(両者に出された「窯出し芋」)
(服部六段の注文)
(高田五段はダブルドリンク)(虹)
(桐山九段が継ぎ盤前に陣取り、その隣で田中指導棋士五段が見解を尋ねている)
図では7七の銀を逃げましたが、代えて▲8三角の反撃が本命視されていたため、「この銀上がりは高田さんも意表を突かれていると思いますよ」と桐山九段。(虹)
服部六段は5筋の歩を取り払いましたが、これには△8八角成▲同金△5六飛の攻め筋があると控室ではいわれています。以下▲8三角△5二飛▲6一角成△同玉▲5三金(変化図)の反撃手段はあるものの、続いて△6二銀▲5二金△同玉と応じた局面は「後手が余せそうな流れ」と桐山九段は話します。そこで▲8一飛の追撃がどれほどか。
(服部六段は相手の攻めを呼び込み、決戦を申し出た)(虹)
対局再開からバタバタと手が進み、高田五段が攻勢を取りました。これは桐山九段も予想していた攻め方ですが、「服部さんは一貫していますね」といって防戦一方な展開にも理解を示しています。このあと△8五桂に▲8八銀と、さらに辛抱を重ねました。
(2手目の着手前、高田五段この体勢で1分ほど集中力を高めていた)
(そして飛車先の歩を突いた)
(こちらは昼食休憩前に来訪した井上慶太九段。日本将棋連盟常務理事で、1985年に第16期新人王に輝いている)(虹)
(先に休憩から戻ってきた服部六段。このあとスーツの上着を脱ぎ、シャツの袖をまくった)
(高田五段は公式戦でまだ服部六段に勝ったことがない。本局は攻勢を取っている)
(虹)
昼食の注文は、服部六段がサービスランチ「珍豚美人」(レストランイレブン)、高田五段が「牛肉なべ焼うどん(山菜トッピング)」(小雀弥)。※対局者とは別に注文したものを撮影。
(高田五段の注文)(虹)
12時、図の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲服部28分、△高田1時間30分。対局は12時40分に再開します。
(昼食休憩時の御上段の間。関西将棋会館が高槻市に移転するため、大阪市福島区で決勝三番勝負が行われるのは今期までとなる)
(昼食休憩時の盤面)
(高田五段の手元には、服部六段の倍ほどのペットボトルが用意されていた)(虹)
手は進み、高田五段が急戦矢倉に構えました。5筋の歩のやりとりについて、桐山九段は後手が若干得をしているとの見解です。「見ている分には予定とは思えないですが、服部さんはどうでしょう」。
また先手陣については、この金を寄る前に▲6八角~▲5九角~▲2六角と移動してから▲5九金~▲6八金上と囲うのが自然だったと話します。本局は現状の囲いを最終形として戦うのではないかと予想されています。
(初手▲7六歩を着手する服部六段)(虹)
2002年6月20日生まれの22歳。岐阜県各務原市出身。森信雄七段門下。2014年、6級で奨励会入会。2021年、四段昇段(プロ入り)。2024年、五段昇段。棋士番号は328。 新人王戦への参戦は、奨励会三段時代にはありません。前期はベスト4、そして3期目でこの決勝三番勝負の舞台に上がりました。今年度の公式戦成績は15勝7敗です。(虹)
1999年8月2日生まれの25歳。富山県富山市出身。中田章道七段門下。2013年、6級で奨励会入会。2020年、四段昇段(プロ入り)。2023年、六段昇段。棋士番号は322。棋戦優勝は2回。その中には第53期新人王戦の優勝も含まれます。奨励会三段時代に参戦した新人王戦では0勝2敗(公式戦に含めないため表外)と奮いませんでしたが、プロ入り後は優勝経験も含め白星を量産しています。今年度の公式戦成績は18勝2敗で、脅威の勝率9割に達しています。勝率ランキングも首位です。(虹)