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2024年10月

2024年10月21日 (月)

第55期新人王戦決勝三番勝負第2局

服部慎一郎六段と高田明浩五段による、第55期新人王戦(主催:しんぶん赤旗)決勝三番勝負は、第1局を服部六段が制して、2度目の優勝にあと1勝と迫りました。第2局は10月21日(月)に大阪府大阪市「関西将棋会館」で、10時から始まります。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)で、使いきると1手60秒未満の着手。先手は高田五段です。立会人は村山慈明八段、記録係は崎原実地歩三段(矢倉規広七段門下)が務めます。観戦記は藤本裕行さんが執筆します。

【しんぶん赤旗】
http://www.jcp.or.jp/akahata/
【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/55/shinjin202410210101.html 

中継は棋譜コメント入力を飛龍、ブログを武蔵が担当します。どうぞよろしくお願いします。
Pxl_20241021_082100613(大阪は晴れ。朝晩は肌寒くなってきた)

(武蔵)

2024年10月 4日 (金)

感想戦

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Img_9508(感想戦は17時57分まで行われた)

以上で決勝三番勝負第1局の中継を終了致します。
ご観戦いただき、誠にありがとうございました。第2局もお楽しみに。

(虹)

局後インタビュー

Img_9420p(服部六段)

――対局を振り返って。
服部 二転三転の将棋だったので……最後は運がよかったのかなという感じがします。やってみたい形ではあったのですが、ちょっと先手番の主張を失ってしまったような感じで。27手目▲4六銀が早かったのかもしれませんが、代えてどうやればよかったのか。自然に指していたつもりではいたので、それで悪くなっているようでは作戦がよくなかったのかなと思います。昼食休憩のところは後手に主導権があり、作戦負け気味でした。

――中終盤について。
服部 基本的には苦しい前提ではいました。77手目▲3七桂のあたりから少しずつ盛り返しましたが、そのあとこちらも悪手を指してしまって。83手目▲4六銀のところは迫れている感じもしましたが、もう一度87手目▲4六銀としたところが結構ひどい手だったかなと思います。

――優勝候補といわれる中、この決勝三番勝負を迎えて。
服部 あまり意識はせず、普段どおりの対局と同じように、目の前の将棋一局一局を多く指せるようにと考えています。

――第2局に向けて。
服部 第1局よりも精度を上げて、よい内容の将棋を指せればと思います。

Img_9411p(高田五段)

――対局を振り返って。
高田 矢倉にされたのは意外でしたが、後手番なりにはそこそこうまく指せたのではないかなと、序中盤は思っていました。

――終盤については。
高田 一瞬詰みを逃がしていたと思うので……。中盤の利を生かせなかったので、そこをうまくやれていればと思いました。

――持ち時間の使い方について。
高田 これまでの4戦(対服部六段)と比べると持ち時間を残せていたと思うので、その点は間違っていなかったと思います。ただ終盤、秒読みで勝ちきれるようになれたらなと。

――初めての番勝負について。
高田 先後でいろいろと準備して臨んできたのですが、いままで勝ったことのない相手ですので、1勝でもできたらよいかなと思っていました。本局は対矢倉で作戦が外れてしまい、似たような形を指したことがある、ぐらいの感覚でした。

――第2局に向けて。
高田 対戦成績や実力差を考えても苦しい番勝負だとは思っていました。ただ本局は思ったよりも善戦できたので、次は詰み逃がしだけはしないように気をつけたいなと思います。

(虹)

終局直後の様子

Img_9456(服部六段は本当に厳しい戦いだった。それでも白星で第2局につなぐ)

Img_9399(高田五段は敗れはしたものの、確かな手応えを感じたという)

Img_9415(軽く口頭で振り返ったあと、本格的な感想戦に入る前にインタビューが行われた)

(虹)

服部六段が先勝

投了図

第55期新人王戦決勝三番勝負第1局は、131手で服部六段が勝ちました。終局時刻は16時37分。消費時間は▲服部六段2時間43分、△高田五段3時間0分(チェスクロック使用)。

三番勝負は服部六段が先勝。第2局は10月21日(月)、同じ関西将棋会館で行われます。

(夏芽)

先手優勢

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途中で先手玉に詰みがあったのでは、と控室ではいわれていました。しかし現局面は先手優勢で見解は固まったようです。

Img_9186(服部六段が難局を乗りきったか)

(虹)

際どい寄せ合い

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ねじり合いの将棋が続きましたが、いよいよクライマックスです。

Img_9361(第1局を制するのは果たしてどちらか)

(虹)

高田五段、持ち時間を使いきる

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図の局面で高田五段が持ち時間を使いきりました。以降は一分将棋となります。
対する服部六段は50分以上を残しています。

Img_9216(高田五段はもう熟考することができない。攻めに踏みきったが果たして。桐山九段は、どこまでいっても難しいとの見解だ)

(虹)

大阪市内の風景

F09(市内各所で見られた樹や花。残暑が続くが、10月に入り秋色も見えつつある)

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※雨天を避け、本記事の写真はすべて2日前に撮影。

(虹)

細いがうるさい攻め

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服部六段はねじり合いの中で、タダのところに桂を跳ねました。桐山九段は△3七同竜▲3三金△5三玉▲4三金△同玉に▲4六銀の竜角両取りを進行の一例として挙げましたが、実際にそのように進みました。

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先手の主張は、自玉が比較的安全になった(竜の横利きが逸れた)こと、またこの大駒両取りがうるさい攻めになっていること、の2点が挙げられます。対する後手は、先手の攻め駒が少ないため攻め疲れを誘って耐える楽しみがあるといいます。そういった理由から、桐山九段は形勢難解と見ています。

Img_9237(桂捨ての小技を交えた服部六段)

(虹)