先ほどの記事の50手目△6四角に、増田六段は39分の熟考で▲5六飛と引きました。控室では、△6四角と角を使われるのは意外だったのかもしれないという声も出ています。増田六段の残り時間は1時間を切りました。
(増田六段)
(睡蓮)
14時30分、おやつとして「モンブラン」と「ダージリンティー」が両対局者に出されました。
14時15分頃、伊藤真吾五段が控室に顔を見せました。
(親交の深い佐藤紳七段と並んで、意見を交わす)
(カメラサービスで厳しい表情を作ってくれた)
時刻は14時を回りました。前記事の▲5五同角に高野四段は36分の考慮で△5五同銀と応じ、▲5五同飛に△6四角(図)と、もらったばかりの角を打って対抗しました。以下(1)▲8五飛は△同飛▲同桂△3四歩で、後手の2枚の角がよく働いているという意図と思われます。先手が(2)▲5六飛と引けば△5五歩で、流れはまた一時的に落ち着くのかもしれません。早指しだった高野四段が午後に入って時間を使い出し、両者の消費時間はほぼ同じくらいになっています。
(高野四段)
13時28分、後手が△5五歩と2五飛の横利きを止めたのに対し、先手の増田六段が2分の少考で▲5五同角(図)と踏み込んでいきました。以下△5五同銀▲同飛となれば先手は角銀交換の駒損ですが、▲8五飛とぶつける筋が復活し、左右の桂も好機に使えそうな形。形勢はまだ不明ですが、いずれにしても本格的な戦いが始まりそうです。
(積極的な指し回しの増田六段)
(佐藤紳七段が検討中。盤を挟んでいるのは、しんぶん赤旗の観戦記を担当する木屋太二さん)
(渡辺弥生女流初段も姿を見せている。先日の三番勝負第1局の観戦記を担当した)
(再開直前の対局室。高野四段は、休憩中もほとんど盤の前を離れなかった。増田六段が戻ったのは、12時30分頃)
(再開を告げられると、増田六段はすぐに盤上に手を伸ばす)
(再開の一手は▲3六歩だった)
(鋭い視線の高野四段)
(午後の戦いに入った)
(高野四段が盤の前で考え続けている)
図の△4二銀に増田六段が17分使ったところで正午になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲増田1時間18分、△高野23分。昼食の注文は、増田六段が「うな重(松)、肝吸」(ふじもと)。高野四段は注文なしでした。対局は12時40分に再開されます。
(増田六段の昼食)
図は11時45分頃の局面。要所でまとまった時間が使われる以外は、ともに早指しで進めています。特に高野四段のほうは決断がよく、通計でまだ23分しか使っていません。