図は16時35分頃の局面。▲4四桂~▲5四香と、阿部四段が桂香を使って後手玉攻略を目指したところだ。阿部四段は▲4四桂に50分以上の時間を費やした。以下はパタパタと進み、△5二歩▲同桂成△同銀▲同香成△同金▲5四歩。阿部四段は△9六歩の隙を与えず、先手先手で厳しく迫っていく。別の視点を持てば、加來アマが△9六歩を見せて阿部四段を焦らせている、と見ることもできる。しかし阿部四段は▲4四桂以降スラスラと指し進め、迷いはない様子。すでに全てを読み切っているのだろうか。
(カメラによる対局室の様子。加來アマが△5二歩を着手する)
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